次の日の朝、目覚ましの音に体を起こすと手首に何かしら巻きついている。よく見ると縄跳びの縄が私の右手にぐるぐると巻きつけられていた。そしてその先は、いつの間にか私の隣で寝ていた次男の左手首に巻きつけられてあった。そして寝顔には涙の後がくっきり二筋・・・。
きっと捨てられると思ったのだろう。自分の迂闊な暴言で子どもを傷つけてしまったことにはっとした。寝顔はまだまだあどけない五歳の男の子なのだ。(ごめんね、ごめんね・・・)
しばらくして目覚めた次男は開口一番、「ぼくもお母ちゃんの子どもやもん」と言うので、「当たり前やん。お兄ちゃんも恭佑もずっとずっとお母ちゃんの子どもやで。」
次男は嬉しそうににっこり微笑むと脱ぎ捨てたパジャマをぽーんとほおり投げた。すると見事に花瓶に命中。
(あぁあ。やられたぁ!)
でも・・・今回は大目にみてやるか!だって落ち込むのも激しいが、立ち直りの早いところは私とそっくり。仕方がない。やっぱり親子なんだから。これからもずっとずっと親子なんだから。