一直線に横切って
伸びやかにつづく 昼下がりの堤防
私の世界のまん中に
ゆるやかな曲線を描きながら
さざ波をたてる この流れ
一瞬にして過ぎていく
水の分子のひとつひとつが
それでもここまでたどりつくのに
どれだけの時を越えたろう
不ぞろいな木々
石組みの土手
匂いたつ草の一面
家並みの声
遠くのビル
行き交う車のクラクション
すべての色に移ろいながらも
綾なす光に輝く青
私の体を
ゆったりと満たしている
透明な水と
つながるもの
時の一点よりはじまり
滔滔として移ろいゆくもの
流れゆくもの
見つめる光景を
ゆっくりと横切って
静かに流れる この思い