永い夜に

つなぎ合わせた言葉が

するするとほどけてゆくように

とり残された淋しさは

どこかゆるやかな起伏の丘で

いつしか私が

眠りにおちるのを待っている

 

何ひとつ疑うことがなかった

確かに昨日までは

海岸沿いのＳ字カーブを

ゆるやかに下れば

海辺へたどり着けるように

いつも同じ軌跡を描いて

毎日が過ぎていくのだと

 

波立つ心と

見失った言葉

変わってしまったのは

一体だれの心だったのだろう

不安定なバランスを保ちながら

私は自分の弱さを

ポケットの中にしまい込む

 

花を摘むように

サヨナラを摘んでしまおうか

私の両手から

こぼれ落ちるくらいのサヨナラを

しまい忘れた宝もののありかを

もう思い出すことはできないけれど

確かに笑っていた

そして私は幸せだったのだと

 

果たせなかった約束

問いかけるのは　私自身

信じることでしか

満たされない居場所の行く先を

そして

私の心とは裏腹に

夜空の星は　明日の晴天を告げている

答えの出せない永い夜に???