親父の野球帽
カッと照りつける真夏の太陽
キラリと光る親父の首筋
真っ白いヤンキースのキャップ
ぼくと親父、渾身のキャッチボール
親父の顔は笑ってた
親父の野球帽
枯葉の小道とリハビリ散歩
汗とほこりにまみれた親父の皺顔
黄ばんだヤンキースのキャップ
ぼくと親父、温心のキャッチボール
親父の顔は笑ってた
親父の野球帽
救急車に乗って夜空の星を見つめ
「あぁ、満天の星は本当に綺麗だね」
破れかけたヤンキースのキャップ
ぼくと親父、最後のキャッチボール
親父の顔は笑ってた
親父の野球帽
ひっそりと家族を見守るように
壁に掛かったヤンキースのキャップ
僕と親父、思心のキャッチボール
もう一度、親父に会いたいな
親父の写真は笑ってた