日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 世界の昔話 » 正文

トラからと坊さん助けた山犬

时间: 2017-12-25    进入日语论坛
核心提示: むかしむかし、一匹の悪いトラが、オリの罠にかかりました。「助けてくれー! 外に出してくれー!」 トラが騒いでいると、そ
(单词翻译:双击或拖选)
 むかしむかし、一匹の悪いトラが、オリの罠にかかりました。
「助けてくれー! 外に出してくれー!」
 トラが騒いでいると、そこへ坊さんが通りかかりました。
 トラは、やさしい声で坊さんにお願いしました。
「お坊さま。どうかわたしを、ここから出してください」
 すると坊さんは、首を振って言いました。 
「駄目だよ。お前は外に出たら、また悪い事をするだろう?」
「とんでもない。わたしは心優しいトラです。それに、助けていただいたご恩は一生忘れません。わたしはあなたの召使いになって、一生お仕えします。ですから、お願いです!」
 トラが泣いて頼むので、坊さんはトラが可愛そうになりました。
「お前は、それほど悪い奴ではなさそうだな。???よし、そこから出してやろう。その代わり、二度と悪い事をするんじゃないよ」
 こうしてオリから出してもらったトラは、お腹をかかえて笑いました。
「ワハハハハハッ。バカな坊さんだ。トラの言葉を信じるなんて。わたしはお腹がペコペコなんだ。どれ、あんなをごちそうになろうかな」
 坊さんは、ビックリして言いました。
「ま、待ってくれ。助けてやったわたしをこんな目に合わせる事が、良い事か悪い事か、みんなに聞いてみるから。その間だけ、わたしを食べないでいておくれ」
 坊さんはそう言うと、すぐそばにあった大きなぼだいじゅの木に尋ねました。
 ところが、ぼだいじゅの木は、
「わたしなんか、いつもそんな目に合っていますよ。疲れた旅人に木かげを貸してあげているのに、旅人はわたしの枝や葉をちぎってしまうのですから。良い事をしても、ひどい目に合うものです」
と、言って、トラの味方をしました。
 
 ガッカリした坊さんは、今度は水牛に尋ねました。
「それはお気の毒に。でも、わたしをごらんなさい。みんなはわたしがミルクを出すうちは、喜んでたくさんのエサをくれますが、ところがミルクが出なくなったとたんに、ろくにエサをくれないのですよ。良い事をしても、ひどい目に合うものです」
 この水牛も、トラの味方です。
 
 ガッカリした坊さんは、今度は地面の道に尋ねました。
 すると道は、苦々しく言いました。
「良い事をしたからって、お返しを望むのは無理ですよ。わたしをご覧なさい。貧しい人でも、お金持ちでも、わたしは区別をせずに通してあげているのに、人がわたしにくれる物といったら、ゴミとか、つばとか、タバコの灰ぐらいのものですよ。良い事をしても、ひどい目に合うものです」
 道も、トラの味方です。
 
「ああ、もう駄目だ。誰もわたしの味方をしてくれない」
 坊さんは、悲しくなりました。
 ちょうどその時、通りかかった山犬が不思議そうに尋ねました。
「お坊さん。どうしたのですか?」
「実は、わたしはもうすぐ、トラに食べられてしまうのだよ」
「へえ。どうして?」
 坊さんは、山犬にわけを話して聞かせました。
「それは不思議な話だなあ。なんだか、さっぱりわからないや」
 山犬は、頭を傾げるばかりです。
 そこで坊さんは、もう一度、話を聞かせてやりました。
「ああ、ますますわからないや。右の耳から話が入ると、左の耳から抜けてしまうよ」
 山犬は左耳を押さえると、坊さんに言いました。
「そうだ。そのトラのところに行ってみましょうよ。そうしたら、わけがわかるかもしれない」
 そこで坊さんと山犬が戻ってみると、トラはツメとキバをとぎながら、坊さんを待っていました。
「ずいぶんと遅いじゃないか。さあ、早く食わせろ!」
 坊さんは、ガタガタと震えながら頼みました。
「もうちょっとだけ待ってくれ。この山犬が、どうしても話がわからないって言っているんだ」
「馬鹿な山犬め。まあいい。ごちそうは目の前にあるんだしな」
 坊さんは、なるべく長生きをしたいので、山犬に細かいところまで残らず話してやりました。
 すると山犬は、大げさに叫びました。
「そうか! わかったぞ! 何だ、こんなに簡単な事だったのか。つまりえーと、お坊さんがオリの中にいた。そこをトラが通りかかったんですね」
「馬鹿者! このわたしがオリの中にいたんだよ」
 トラは、あきれて言いました。
「ああ、そうでした。このわたしがオリにいたんだ。いや違う、このわたしっていうのは坊さんの事ですね。お坊さんがオリにいて、トラが外を通りかかったと」
「違う! わたしっていうのは、このわたしの事だ。分からず屋め、こうなったら、分かるまでとことん話してやるぞ」
「はい、お願いします」
「いいか、よく聞けよ。ここにいるわたしは、トラさまだ」
「はい、トラさま」
「これが、坊さんだ」
「はい、坊さん」
「そしてこれがオリ。このオリの中にいたのは、このトラさまだ」
「なるほど、トラさまの中にいたのは、このオリですね」
「このマヌケ! どうやったら、オリがわたしの中に入るのだ!」
「そ、そんなに怒らないでくださいよ。だいたい、最初の最初がどうなっていたか、わからないからいけないんですよ。えーと、トラさまはどうやって、このオリに入ったんですか?」
「どうやってだって? そうだなあ。何気なく入ったと思うよ」
「何気なくとは、どういう事ですか?」
 するとトラは、オリの中へ飛び込んで見せました。
「大馬鹿者め。何気なくとは、こういう事だ」
「なるほど。それで、オリにはこの様にカギが閉まっていたのですね」
 山犬はそう言うと、オリの戸のカギを閉めてしまいました。
「そうだ。この様にオリが閉まって、出られなく???。あっ、しまった! この山犬め! よくも引っかけたな!」
 こうしてトラは、おとぼけのうまい山犬に閉じ込められて、もう二度と外には出られませんでした。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%