論文によると、ワオキツネザル、ウズングワアカコロブスサル、ウンナンシシバナザル、グラウアーゴリラなどは、その個体数が数千のみとされており、また中国に生息するカイナンテナガザルに至っては、30匹を下回っているという。
全霊長類の3分の2は、ブラジル、コンゴ民主共和国、インドネシアとマダガスカルのわずか4か国に生息している。個体数の減少を招いているのは、狩猟や違法ペット取引、森林伐採、道路建設、採鉱、耕作といった人間の活動だ。
ガーバー教授は、「これらの霊長類は、中国、マダガスカル、インドネシア、タンザニア、コンゴ民主共和国といった国の森のなかで必死に生きようとしている」「悲しいことに、これら霊長類種の保護を世界の優先課題としなければ、今後25年間に多くが消滅するだろう」と指摘している。