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眼鏡(3)

时间: 2022-08-08    进入日语论坛
核心提示:二学校がっこうで、正吉しょうきちは、とりわけ青木あおき、小田おだとは仲なかよしでした。三人にんは、昼ひるの休やすみ時間じ
(单词翻译:双击或拖选)


学校がっこうで、正吉しょうきちは、とりわけ青木あおき小田おだとはなかよしでした。三にんは、ひるやす時間じかんに、運動場うんどうじょうて、かげのところではなしをしていました。
ぼく、このあいだ、教室きょうしつへいったら、ねずみのやつつくえうえでパンくずをべていたのさ。両手りょうてでこんなふうにパンをって、それはかわいらしかったよ。すぐ足音あしおとげてしまったが、たらつくえうえに、ふんが二つちていた。は、は、は。」と、青木あおきが、いいました。正吉しょうきちは、なんだか、そのねずみのようすがえるようながして、おかしかったので、
ちいさいねずみ?」と、きいてみました。
「ああ、まだ子供こどもなんだね。かべしたあながあいているだろう、あすこから、たり、はいったりするのだよ。」
はやく、あなをふさいでしまったらおもしろいね。」
一人ひとりでは、できないな。」
にんは、いずれも動物どうぶつきなので、ほそくしてわらいました。ことに近眼きんがん青木あおきは、かおげて、眼鏡めがねひからしながら、そのときのおかしさをおもしたように、
「いま、いったら、いるかもしれないよ。」といいますと、
「いってみようか。」と、正吉しょうきちも、小田おだも、たちまち同意どういしました。
にんは、かたって、口笛くちぶえで、
山坂やまさかをつかの
ぎゆく旅路たびじのおもしろや
と、うたいながら、はじめはゆるい歩調ほちょうけていましたが、途中とちゅうから、小田おだが、ひと大急おおいそぎで、まどしたほうかってはししました。なにかちていたのです。
「ああ、すずめのだ!」
こうさけんで、つぎに正吉しょうきちが、しました。このとき、たくさんのすずめが大騒おおさわぎしていているこえみみはいりました。小田おだひろったをのぞくと、一すずめがはいっていました。たか屋根やね軒端のきばにかかっているのがちたらしい。おやすずめは、三にんっているあたまうえを、心配しんぱいしてったり、きたりしました。しろかわいたつちうえかげちました。
「かわいそうだけど、あんなたかいところへ、がれないね。」
ぼくってやろうかな。」と、小田おだが、いいました。
「ああ、そのほうがいいよ。」
もいっしょに、かごのなかれておくといいね。」
二人ふたりは、小田おだに、そうすることをすすめました。いつしか、ねずみのことなどわすれてしまいました。小田おだは、自分じぶん帽子ぼうしなかへすずめのれて、三にんは、教室きょうしつはいると、かえるまで、どうしておくかということを相談そうだんしました。このとき、カチンといって、ドアのおとがしたので、三にんは、くと、監護当番かんごとうばんあかしるしむねにつけた、六年生ねんせい二人ふたりこちらを見守みまもっていました。
きみたち、お教室きょうしつでなにをしているの?」と、一人ひとりが、たずねました。
「なにもしていない。ちょっと用事ようじがあったんだよ。」と、正吉しょうきちこたえました。
っているのは、なに?」
「すずめのをつかまえたんだよ。」と、小田おだが、いいました。すると、二人ふたりの六年生ねんせいは、そばへやってきました。
せて。」といって、一人ひとりは、帽子ぼうしなかからすずめのしました。すずめは、ふるえて、そらほう見上みあげて、チュッ、チュッとごえをたてていました。それをいて、おやすずめがまどのあたりで、また、チュッ、チュッといていました。
「かわいそうだから、はやくここへれて。」と、小田おだが、帽子ぼうしすと、六年生ねんせい小西こにしは、そのまま、すずめのを、あちらへってゆこうとしました。
「だめだよ。」と、小田おだが、おこりました。
「すずめなんか、お教室きょうしつってきては、いけないのだろう。」
二人ふたりの六年生ねんせいは、いうことをきかずに、すずめをりあげて、いこうとしました。
失敬しっけいじゃないか。」と、小田おだが、さきになって、そのあといました。
「およしよ!」と、正吉しょうきちも、さけびました。
「このすずめ、ぼくたちにおくれよ。先生せんせいにあげるのだから、ぼくたち、理科りか時間じかんに、解剖かいぼうをしてもらうんだよ。」と、小西こにしが、こたえました。
正吉しょうきちは、解剖かいぼうときくと、ぞっとしました。義雄よしおさんに、たのまれて、なにもらずに、かたつむりをってやったことが後悔こうかいされるばかりでなく、そのときのことをおもすと、いまでもはらつので、
「いけないよ、そんなことをしちゃ。」と、おおきなこえで、さけびました。
解剖かいぼうするなら、きみたち、かってにすずめをったらいいだろう。」と、青木あおきもいいました。
すると、二人ふたりは、そのままげるようすをしましたから、三にんは、やらせまいとして、廊下ろうかみちをさえぎって、あらそいました。あらそいの最中さいちゅうに、小西こにしのひじが、青木あおきかおたると、眼鏡めがねびました。
「おい、さわいじゃいかん、なんで、運動場うんどうじょうないんだね。」

きみ、おかあさんにしかられるようなら、ぼく弁償べんしょうするよ。」
こういったとき、ちょうどベルがったので、六年生ねんせい二人ふたり自分じぶんたちの教室きょうしつほうへ、はしっていきました。
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