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眼鏡(4)

时间: 2022-08-08    进入日语论坛
核心提示:こういって、止とめたものがあります。みんなが、びっくりして見みると、髪かみを長ながくして、赤あかいネクタイをした、図画ず
(单词翻译:双击或拖选)
 
こういって、めたものがあります。みんなが、びっくりしてると、かみながくして、あかいネクタイをした、図画ずが先生せんせいでありました。先生せんせい小使こづかしつ用事ようじがあるので、教員室きょういんしつて、ちょうどとおりかかったのでした。
先生せんせい、こんなすずめのをお教室きょうしつってはいるのです。」と、六ねん山本やまもとが、げました。
先生せんせい教室きょうしつあそんでいたのでないのです。かえりにってかえろうときにきたのです。」と、小田おだが、弁解べんかいしました。
図画ずが先生せんせいは、両方りょうほうぶんをきいていられたが、
「そんなものを、教室きょうしつってはいっては、いけないな。」と、おっしゃいました。六年生ねんせいは、それろといわぬばかりのかおつきをしました。
先生せんせいぼくたちのひろったすずめを、だまってっていこうとするから、いけないのです。」と、青木あおきが、六年生ねんせい行為こうい非難ひなんしました。
先生せんせいはこうなると六年生ねんせいをいいとはいえませんでした。しばらく、先生せんせいだまっていられると、六ねん山本やまもとが、
吉村先生よしむらせんせいにあげて、理科りか時間じかんに、解剖かいぼうしていただこうとおもったのです。」と、こたえました。
解剖かいぼう!」と、わか図画ずが先生せんせいひかって、山本やまもとかおられました。
「そうです。ぼくたち、このごろ、いろいろのものを解剖かいぼうして、ならっているのです。吉村先生よしむらせんせいは、へびでも、小鳥ことりでも、らえたらってこいとおっしゃったのです。」と、すずめをっている小西こにしが、いいました。
正吉しょうきちは、このとき、いいれぬ腹立はらだたしさがこみげてきました。
ぼくたち屋根やねからおっこちたすずめをたすけてやろうとおもっているのにころすなんて、そんなことできません。解剖かいぼうしたかったら、自分じぶんってくればいいのです。」
正吉しょうきちは、こういいました。しずさんが、うつくしいかいをあげた先生せんせいは、この先生せんせいだとおもうと自分じぶんのいったことをわかってくださるにちがいないとおもいました。
図画ずが先生せんせいは、をぱちぱちさして、どちらにも理屈りくつがあるので、判断はんだんくるしむといったようすでしたが、まどぎわへきて、あんじていているおやすずめのごえみみはいると、きゅう先生せんせい顔色かおいろあかるくなりました。
きみたちのいうことは、よくわかった。一ぽうは、理科りか知識ちしきるためだというのだし、一ぽうはかわいそうだからたすけるというのだ。どちらもわるいとはいわれないが、いちばんいいのは、このすずめをおやすずめにかえしてやるんだね。」と、先生せんせいはおっしゃいました。
「ああ、それがいいのだ。」と、正吉しょうきちは、おもいました。
先生せんせい、あのたか屋根やねへどうしてがれますか!」
小田おだが、先生せんせい言葉ことばわるのをって、いました。
「あすこへはがれませんね。しかたがないから、物置ものおき軒下のきしたへでも小使こづかいさんにたのんでれてもらうのだ。そうすれば、おやすずめがきて、世話せわをするでしょう。」と、先生せんせいは、おっしゃいました。
「やはり、それがいい。」と、青木あおきも、小田おだも、賛成さんせいしました。六年生ねんせい二人ふたりは、反対はんたいしなかったが、だまっていました。
「それでいいなら、わたしが、小使こづかいさんにたのんであげるから。」
先生せんせい、おねがいいたします。」と、四年生ねんせいの三にんは、こえをそろえてさけびました。
図画ずが先生せんせいは、すずめの大事だいじそうにって、はいっているすずめをいたわるようにして、あちらへいってしまわれました。
これで、とにかく、ひとまず事件じけんわってしまったので、六年生ねんせい二人ふたりも、あちらへろうとしました。すると、突然とつぜん青木あおきが、
きみぼく眼鏡めがねをわったね。」と、あおかおをして、六ねん小西こにしびとめました。みんなは、おどろいて、そのほうました。
ぼくが、きみ眼鏡めがねをわったって!」
小西こにしは、青木した眼鏡めがねつめました。なるほど、片方かたほうたましろいひびがはいっています。
きみのひじがあたって、眼鏡めがねんだんだよ。」と、青木あおきが、説明せつめいしました。そういわれると、小西こにしも、「ああ、あのときか。」と、おもったのでありましょう。じっと眼鏡めがねていましたが、
らんでしたのだから、かんにんしてね。」と、素直すなおに、わびました。
こうわびられると、かえって、青木あおき返事へんじきゅうしてしまいました。それは、なぜでしょう? みんなの視線しせんかれかお見守みまもると、さもいいにくそうにして、
ぼくは、いいけれど、おかあさんが……。」と、いいよどみました。
「しかられるの。」と、小西こにしが、ききかえしました。青木あおきは、うなずきました。
青木あおきうちは、荒物屋あらものやで、父親ちちおやはとうになくなって、母親ははおや二人ふたりでさびしくらしているのです。そのうちのことをよくっている、正吉しょうきちや、小田おだには、むしろ、青木あおき立場たちば同情どうじょうされたのであります。そして、すずめのよりも、このほうが、問題もんだいおもわれました。
「おうちへいって、あやまればいいだろう。」と、正吉しょうきちがいいました。
うちへいって、あやまらなくても、半分はんぶん弁償べんしょうすればいいだろう。」と山本やまもとは、小西こにし味方みかたして、いいました。
しばらく、だまってかんがえていた小西こにしは、
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