写真の中の「葯王」は偉氏で、手に薬を持ち、左下の一人が薬の入ったひょうたんを持っています。このように、韋真人氏には左右に2人の子供が仕えています。この題名を「感応葯聖韋真人」と言います。人物の絵は大きさが異なり、韋氏は突出していて、特に顔の部分に特徴があります。黄色の紙に墨で描かれた線は精密で、流れるようです。人物の各部位も非常に整っています。これが北京の典型的な芸術の特色です。
中国では、商売人が神様を祀るのは普通のことです。商売人たちは、家や、工場、店舗の中に神を祀り、また、日常生活の中で、季節ごとに供養をします。そんな神様の一人、「葯王」は薬屋を営む人々の神様です。「葯王」を供養することで、病気が治るようにするのです。「葯王」には、孫思邈、扁鵲、華侘、邳丹彤、呂洞兵、保生大帝、李時珍などがいます。この神々は、古代の名医たちです。その他にも、三韋(韋慈蔵、韋古道、韋善俊)、眼光娘娘、鉄拐李なども、薬の神様としてあがめられています。