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ツブラノオホミの滅亡

时间: 2024-03-26    进入日语论坛
核心提示:ツブラノオホミの滅亡 親の仇を討ったマヨワをかくまった忠臣の最期◆皇位継承者一掃計画の始まり 兄アナホノミコが、オホクサ
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ツブラノオホミの滅亡
 親の仇を討ったマヨワをかくまった忠臣の最期
◆皇位継承者一掃計画の始まり
 兄アナホノミコが、オホクサカの遺児マヨワによって殺害されたと知った弟オホハツセ
は大いに憤り、仇討ちを促すべく次兄クロヒコのもとを訪れる。しかし、兄は動こうとし
なかった。それを見たオホハツセは、腑抜けた態度だと腹を立て、太刀を抜いてクロヒコ
を殺害してしまう。
 続いて、もうひとりの兄シロヒコのところへ行くが、こちらも煮え切らない態度だった
ため、襟首をつかんで引きずり出し、穴を掘って生き埋めにしてしまった。
 シロヒコは恐ろしさのあまり、腰まで埋められたところで目玉が飛び出し死んだとい
う。
 もはや自ら動いて仇を討つしかないと考えたオホハツセは、軍勢を率いて、マヨワが逃
げ込んだ豪族 城氏の首長ツブラノオホミの討伐へと向かった。 城氏は大和の南西部
城山麓を中心とした一帯に強大な勢力を誇った豪族で、その始祖であるソツヒコは朝鮮半
島との外交にも活躍した実在の人物といわれ、娘のイハノヒメをオホサザキに嫁がせるな
どしている。ツブラノオホミはこのソツヒコの孫にあたり、当時の 城氏を束ねていた人
物である。そのツブラノオホミの邸を包囲した際、オホハツセはツブラノオホミに対し
て、「私が言い交わした乙女はいるか」と呼びかけている。これに対して、ツブラノオホ
ミは娘のカラヒメを自身が所有する五か所の屯倉みやけとともに差し出している。
 屯倉とは、朝廷の直轄地で、有力豪族が管理していた。広大で良質な農地で耕作民もよ
く統率されており、財産としての価値はきわめて高かった。そのため、嫁入りなどの際に
は持参金のような役割を果たしたのではないかと考えられている。カラヒメとともに差し
出されたのも、そうした事情によるものではないかと見られる。
 だが、ツブラノオホミは、自分の去就については、自分を頼ってきたマヨワを見捨てる
ことはできないと、オホハツセへの臣従を拒んでいる。
 この点は『日本書紀』では、ツブラノオホミが自ら娘を差し出し、許しを乞うたもの
の、オホハツセはこれを拒否して家に火をつけ、ツブラノオホミとマヨワを焼き殺したこ
とになっている。
 こうした両者の記述の微妙な違いをふまえて、オホハツセはもともとカラヒメと婚約し
ていたが、これはマヨワに対するオホハツセの態度に反発したツブラノオホミによって破
棄されていた。そこで、オホハツセは彼を攻撃して、カラヒメを手に入れたとする解釈も
存在する。
ツブラノオホミの滅亡
 かくして『古事記』のツブラノオホミは、自分を頼ってきたマヨワを最後まで守り、徹
底して抗戦した。だが、戦局に利はなく、ついに力尽きてしまう。進退窮きわまったツブ
ラノオホミはマヨワに対して「今はもう戦うことも不可能です。どうしましょうか」とお
伺いを立てる。
 するとマヨワは、「それならば自分を殺してくれ」と申し出た。そこで、ツブラノオホ
ミはマヨワを刺し殺し、続いて自らの首も斬って自害して果てたのだった。 城氏の首長
であったツブラノオホミの死によって、有力な古代豪族であった 城氏は滅び去ることに
なる。
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