下は、ある会社が取引先に向けて出した文書である。
拝啓
厳寒の候、貴社ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。
さて、この度御地に当社代理店を開設するに当たりましてご協力をお願いに上がりましたところ、早速お引き受けいただき、またその折、当社社員が大変お世話になり、誠にありがとうございました。
そのうえ昨日は結構なお歳暮の品を御惠贈にあずかり、御芳情のほどありがたく戴いたしました。
来春四月に代理店が開業いたしました、社員一同、いっそう精励努力いたしまして、皆様のご期待に添えるよう頑張っていく所存でございますので、どうぞ更なるご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
時節柄、皆様御自愛のうえ、ご多幸な新春を迎えられますようお祈り申し上げます。
まずは略儀ながら、書中を持ってお礼申し上げます。
敬
「問い」この文書の件名として、( )に入るのはどれですか。
1 代理店開設の案内状
2 代理店よりお歳暮への礼状
3 会社開業の礼状
4 会社開業のお知らせ
(二)
これは唐代の小説「枕中記」のストリーにちなんだ諺です。
盧という貧しい書生が旅先の邯鄲(かんたん)で、呂という老道士と出会った。旅籠(はたご)の主は黄粱を蒸している。書生は老道士の貸してくれた枕を使って、深い眠りにおちた。夢の中で書生は裕福な崔家の令嬢を娶り、進士となって栄耀栄華を極め、幸せに人生を送り、八十歳で没した。はっと目が目覚めて見ると、すべてが夢だった。しかも旅籠の主が蒸している黄粱は、まだ煮えていなかった。
人生は短くあっけない夢のようだ、ということのたとえに使われる諺で、「黄粱の夢」とも「一炊の夢」とも言われます。
「問い」文章の内容と合っているものは次のどれですか。
1 邯鄲の夢とはいい夢を見たという意味です
2 邯鄲の夢とは短い夢を見たという意味です
3 「黄粱の夢」は人生が短くてあっけない夢のようだという意味です
4 「黄粱の夢」は意外な夢を見たという意味です