分からない話が出たとき、相手を褒めるチャンスでもある。
分からない話が出たとき、相手を褒めるチャンスでもある。 | 場を盛り上げる30の会話術
私の知り合いに、乗りのいい女性がいます。
乗りがいいので、ぜひともここで紹介させてください。
私が19歳のときに出会った女性なのですが、いまだに交友が続いています。
10年以上も付き合いが続いているのも、彼女の話がうまいからです。
いつも話をうまく盛り上げます。
私が会話をするときには、よく機械関係の話が自然と出てしまいます。
「今、何をしていたの」と聞かれて、ありのまま答えます。
「サーバーのスペックが足りなくて、新しいものにリプレースしたところ。次のサーバーは性能がよくて(かくかくしかじか……)
もともと自分の得意分野なので、つい勢いで話してしまいます。
普通の人は、そこで「興味がないな」「分からないな」という反応をします。
分からないから、おおむね反応が鈍いのです。
気持ちはよく分かります。
分からないことに関しては、返事がしにくいものですね。
反応が鈍いと「あまりこの話はできないな」と思って、会話を中断してしまいます。
しかし、その女性は違うのです。
「へえ、よく分からない。そういうのが分かる人って尊敬する」
そう言われると、嬉しくなるのです。
うまく私を褒めちぎるのです。
「分からない」で話が終わると、次に続きません。
難しい話をしてしまった側にも罪悪感が出ます。
しかし「分からないけど、そういうことが分かる人って、尊敬する」と言われると、気持ちいい。
分からないと言われても、嫌な気がしません。
むしろ、いつの間にか褒められている。
きちんと自分と相手との違いを認めていますし、遠回しに褒めてくれています。
彼女とは性格も性別も違いますが、相手を認めたり褒めたりする彼女の姿勢が、人間関係を長続きさせているのだと感じます。
分からない話がでたときは、相手を褒めるチャンスです。
自分に分からないことを相手は知っている。
見方を変えれば、褒められる点であり、尊敬できる点なのです。