自分の話した好物の話が、相手の人生を豊かにする。
自分の話した好物の話が、相手の人生を豊かにする。 | 場を盛り上げる30の会話術
私は、豚カツが大好きです。
昔から好きだったわけではありません。
幼少期は何も思わなかったのですが、あるきっかけで好きになりました。
遡ること、20歳の学生時代になります。
当時、洋平という仲のいい友人がいました。
授業が終わった休み時間に、いつものようにたわいない会話をしていました。
会話の途中、洋平が好物の話を始めました。
「俺は豚カツが、めちゃめちゃ大好きだ」
「豚カツのためなら、どこへでも行く」
「豚カツがないと生きていけない」
どうやら豚カツが大好物のようです。
かなり強い主張をしてきます。
最初は「へえ、そうなんだ」という軽い気持ちで聞いていました。
しかし、洋平は熱く語ります。
洋平の目が輝き始めるのが私にも分かりました。
自分の好物なので、自然と熱く語ってしまうのでしょう。
しばらくすると、その熱意が私にも伝わってきました。
洋平の豚カツの話を聞いているうちに、私も食べたくなってきました。
学校の授業が終わってちょうど昼時でした。
「よし。じゃあ今から豚カツを食べに行こう」
洋平の話がきっかけで、学校帰り、地下鉄に乗って豚カツ屋に直行したことがあります。
そこでも不思議な体験をします。
洋平から、豚カツの魅力を聞かされていたので、いつも以上に豚カツがおいしく感じたのです。
映画は、いきなり見るより、あらすじを押さえてから見るほうが、より楽しめます。
同じように、豚カツの魅力を洋平からの話で聞かされていたので、いつもよりおいしく感じたのです。
その瞬間、私も豚カツが好物になりました。
私の人生に、洋平がいなければ、いまだに豚カツに対して、特別な意識はなかったはずです。
私の好きが1つ増えることで、人生に新しい豊かさができました。
自分の好きなことを話すと、誰かの人生を変えるかもしれない。
何気なく口にした自分の好きな話が、他人の人生に豊かさを与えることがあるのです。
私もHappyLifeStyleで「書くことが好きだ。書くのは面白い」と言って魅力について話をしています。
すると、読者から「影響を受けて、書くようになったらコンクールに受賞した」という連絡を受けたこともあります。
私の影響が誰かに伝わると、嬉しくなります。
好きなことを話した結果、他人の言動を触発させることがあります。
それは、あなたが好きなことにも当てはまるのです。