16.障害は不便ですが 不幸ではありません
「障害は不便ですが、不幸ではありません」
これは、見ることも、話すことも、聞くこともできない三重苦を乗り越えう生きたへレン・ケラーの言葉である。
もし、あなたが何かの事故で、身体の一部を失ってしまうという事態に陥ったら、どうするだろう。
殆どの場合、悲嘆にくれてしまうはずだ。
このへレン・ケラーの言葉は、そんなハンデイキャップを一つの身体的特徴と見なす考えから生まれたもの。
これは本当にいい言葉だ。
ハンデイキャップを恨んだり、僻んだりしないで、実に前向きに生きている。
おそらく、こう言えるのは、ハンデイキャップを受け入れられ、自分が愛されたという経験が、前提として大きくあるからだろう。
からこそ、こうした前向きの言葉が生まれたのだ。
この言葉は大いに、私たち健常者を鼓舞してくれる。
この言葉を前にしたら、健常者である私たちの苦しみなど、実にちっぽけに思えてくる。