演劇研究家、河竹登志夫さん死去
歌舞伎研究の第一人者で文化功労者の演劇研究家、河竹登志夫さんが6日午後0時28分、心不全のため東京都内の病院で死去した。88歳。東京都出身。通夜は9日午後6時、葬儀・告別式は10日午前11時半、東京都港区南青山2の33の20、青山葬儀所で。喪主は妻、良子さん。
幕末から明治にかけて活躍した歌舞伎作者、河竹黙阿弥の曾孫。歌舞伎と海外の演劇を比較した比較演劇学を提唱し、半世紀近くかけて『比較演劇学』3部作を執筆。河竹家4代の歴史をつづった『作者の家』も厳密な考証と高い文学性を評価された。歌舞伎の海外公演などで世界に広く日本文化を紹介した功績などで平成13年、文化功労者に認定。今年3月には東京・銀座の歌舞伎座で行われた「古式顔寄せ手打式」で演目を読み上げていた。
難しい言葉
だいいちにんしゃ【第一人者】ある社会または分野で一番すぐれ、他に肩をならべる者のないほどの人。
ていしょう【提唱】ある事を提示して主張すること。
えんもく【演目】演劇・音楽等の演じられる題名・曲目。