100万を超える銀河が記録され「宇宙の地図」ともいえる、これまでで最も精密な宇宙のデジタル画像を、日米欧の研究グループが公開し、多くの天文学上の発見につながるものと期待されています。
この画像は、イギリスのポーツマス大学や東京大学など、日米欧の研究者でつくるグループが11日、インターネット上で公開したものです。画像は、アメリカ・ニューメキシコ州にある天文台の望遠鏡を使って1998年から撮影を始めた700万以上のデジタル画像を組み合わせたもので、解像度は1兆画素余りと、これまでで最も精密な宇宙の画像です。画像の範囲は、地球から見える夜空のおよそ3分の1にあたり、100万以上の銀河が記録されているということです。一連の画像から、すでに多くの小惑星などが発見されており、研究グループの1人のポーツマス大学のボブ・ニコル教授は「画像の公開は今後、長年にわたって新たな科学的発見に道を開くだろう」と期待を寄せています。研究グループでは、この画像をもとに地球からそれぞれの銀河までの距離を計算し、宇宙の立体的な地図を作る研究も進めています。