来年秋のアメリカ大統領選挙で、野党?共和党の有力候補者の1人とみられているギングリッチ元下院議長が、立候補を表明してまもなく行った発言を巡って、党内の右派から強い反発を受け、発言の撤回に追い込まれる事態となり、本命候補がいないと言われる共和党の迷走ぶりが浮き彫りとなっています。
共和党内ではいち早く、先週、立候補を表明したギングリッチ氏は、15日、同じ共和党の下院議員が大幅な歳出削減を実現するために高齢者向けの医療保険への支出を大幅に減額すべきだと主張したことについて、「急進的だ」と批判しました。この発言を巡って、共和党右派の議員を中心に「民主党の候補者のようだ」と強い反発を受けたほか、共和党支持者の集会で有権者から「出ていけ」などと厳しい声が寄せられました。これを受けて、ギングリッチ氏は17日、テレビ番組の中で「私は間違っていた。われわれは問題の解決に着手したばかりだ」と述べ、発言を撤回する事態に追い込まれました。共和党の候補者を巡っては、有力視されていた実業者のトランプ氏やハッカビー前アーカンソー州知事が立候補しないことを相次いで表明するなど、本命がいないと指摘されており、再選に向けて着々と準備を進めているァ⌒マ大統領とは対照的に、共和党の迷走ぶりが浮き彫りになっています。