津波で校舎が大きな被害を受け、全校児童が集団移転している、宮城県南三陸町の小学校の運動会が、2日、移転先で開かれ、子どもたちが元気な声を上げていました。
南三陸町の戸倉小学校は、津波で校舎が大きな被害を受けて使えなくなったため、隣の登米市の廃校になった小学校に集団で移転し、5月に授業を再開しました。2日は、2か月遅れで運動会が開かれ、児童74人と保護者らが校庭に集まりました。漁業関係者が多いため、会場には被害を免れた漁船の大漁旗が掲げられ、子どもたちは旗の下で、綱引きや徒競走などに一生懸命取り組んでいました。すべての児童が参加したリレーでは、子どもたちが必死に走る姿に、保護者から大きな声援が送られていました。5年生の佐々木龍斗くんは、「津波の被害で、運動会が開かれるのか心配でしたが、無事に開催されてよかったです」と話していました。津波で家をなくした6年生の小山美里さんは、「最後の運動会を戸倉小学校の友達と一緒にできて、とてもうれしかったです」と話していました。