東京電力福島第一原発の避難地域から学校ごと避難し、他校で教室を間借りして授業をしている福島県立高校8校で、来年度の入学を希望している中学3年生が今年度定員(計1120人)の3分の1にとどまっていることが県教委の調査でわかった。希望者が10人前後の高校もあり、学校存続に影響を与えかねない状況だ。
県教委は8校とも新年度の生徒募集をする考えを明らかにしているが、複数の学校を間借りしている場合に別々に募集するのかや定員の規模をどうするかなどを決めかねている。このため、中3を対象にした進学先希望調査を例年より早めて7月中に実施した。
調査結果によると、第一原発から半径20キロ圏の警戒区域にある浪江高(浪江町)の希望者は8人。第一原発が立地する双葉町にある双葉高も13人、双葉翔陽高は15人にとどまるなど、8校とも今年度の定員を大きく下回った。