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怪奇四十面相-明智侦探的登场

时间: 2021-11-21    进入日语论坛
核心提示:明智探偵の登場 小林少年は、四十面相を、まんまと、二階の部屋にとじこめて、古道具屋の店をかけだすと、見おぼえておいた、近
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明智探偵の登場


 小林少年は、四十面相を、まんまと、二階の部屋にとじこめて、古道具屋の店をかけだすと、見おぼえておいた、近くの公衆電話まで、ひといきに走って、そこにある電話帳をしらべました。
 小林君は、さっき四十面相が電話でしゃべっていた、宮永という姓と、九段の三八五〇という電話番号を、ちゃんとおぼえていました。一度聞いたことは、けっしてわすれないという、地獄耳です。探偵にとっては、これが、ひじょうにだいじなことです。
 小林君は、電話帳をひろげ、まず見だしで宮という字のページをみつけ、宮永という姓のならんでいるところをひらいて、その中から、九段の三八五〇番をさがしました。指でたどってゆくと、その番号が、ありました。宮永庄太郎という人で、住所は靖国神社(やすくにじんじゃ)の近くの、ある町で、番地もハッキリわかりました。
 それをたしかめると、小林君は送話器をはずして、明智探偵事務所をよびだし、明智先生に電話口に出てくださるように、たのみました。
「先生ですか、ぼく小林です。いま、あいつを、古道具屋の二階にとじこめて、公衆電話までかけつけたところです。ええ、ふうせんと発煙筒で、うまくやったのです……。あいつは、九段の宮永という人の所へ、九時に行くことになっています。その宮永という人が、第四の黄金どくろを持っているらしいのです。あいつは古道具屋のじいさんに化けて、それを買いとろうとしているのです。宮永という人の住所は……。」小林君はその所の名と番地を言いました。「ぼくはすぐ、そこへかけつけます。先生も来てください。ぼくのような子どもでは、あいてが信用しません。なるべく先生にごめいわくかけないつもりでしたが、こんどは、たすけてください。でないと、失敗するかもしれません。それから、警察のほうへも、先生から電話してください……。エッ、あいつですか、だめです。いまごろは、もう二階のドアをやぶって逃げだしたかもしれません。ですから、宮永という人に、先生から電話で、だれが来ても、あわないように、言ってください。番号は九段の三八五〇です……。じゃあ、ぼくは、タクシーをひろって、宮永さんのところへ、かけつけます。先生もできるだけ早く、来てください。」
 てきぱきと、必要なだけのことを話し、「しょうちした。」という明智先生の返事をきくと、電話を切って、公衆電話のそとへ、とびだしました。
 タクシーをひろうのに、ちょっと、てまどったので、小林少年が、九段の宮永家についたときには、九時十分になっていました。
 宮永氏のうちは、靖国神社の近くの、しずかな屋敷町にあるりっぱな邸宅です。その大きな門をはいって、玄関のベルをおすと、わかい女中が出てきました。
「明智探偵事務所の小林というものです。明智探偵からお電話したはずですが……。」というと、女中はニッコリ笑ってみせて、
「ええ、わかっております。明智先生はもう来ていらっしゃいますよ。あなたが、おいでになることも、うかがっていました。どうかこちらへ……。」
 と、先に立って、応接間へあんないするのでした。
「やっぱり先生だなあ。なんて、すばやいのだろう。」
 小林君は感心しながら、女中のあとについて、りっぱな洋ふうの応接間にはいりました。見ると、まるいテーブルをかこんで、明智先生と、主人の宮永さんらしい人とが、話をしていました。そして、テーブルの上には、黒い博士邸の地下室で見たのと、そっくりの黄金どくろが、さんぜんと、かがやいていたではありませんか。
「ああ、小林君、おそかったねえ……。宮永さん、これが助手の小林です。まだ子どもですが、こんどの事件は、すっかり、ひとりでやっているのですよ。」
 明智探偵が、紹介しますと、主人の宮永氏も、にこにこして、
「やあ、小林くんですか。きみのことは、新聞でよく読んでいますよ。だが、こんなかわいらしい少年だとは思わなかった。さあ、ここへおかけなさい。いま、先生から、きみのてがら話をうかがったところですよ。」
 と、テーブルのまえの、ソファをすすめるのでした。
 宮永氏は、五十歳ぐらいの、りっぱな紳士です。頭は、もうほとんど白くなり、にゅうわな目に、ふちのほそいメガネをかけ、かりこんだ口ひげのある、つやつやした顔、和服のきながしに、へこおびをまきつけて、大きなソファに、ゆったりと、かけています。
「宮永さん、いまもお話したとおり、小林君は古道具屋に化けた四十面相を、一室にとじこめてきたのですが、相手が相手ですから、けっして、ゆだんはできません。いまごろは、その部屋からぬけだして、なにか、思いもよらぬ変装をして、おたくのまわりをうろついているかもしれません。」
 明智が言いますと、宮永氏は、きみ悪そうに、あたりを見まわしながら、
「まさか、あの老人の道具屋が、有名な四十面相とは、思いもよりませんでした。じつにおどろくべき変装術ですね。あなたがたが、おいでくださらなかったら、わたしは、この黄金どくろを、あいつに、売りわたしてしまうところでした。これは十年もまえに、ある道具屋から手に入れたのですが、そんなふかいいわれがあろうとは、すこしも知らなかったのですよ。」
「そうでしょう。四十面相は、そこへ、つけこんだのです。これは、金のねうちとしても、たいへんなものですが、それよりも、どくろのあごのうしろに、小さな字できざんである文句に、おそろしいねうちがあるのです。何百億、何千億という、ねうちがあるのです。四十面相は、このかなの文句を、見たことは見たのでしょうな。」
 明智がたずねますと、宮永氏はうなずいて、
「むろん、見ております。しかし、わざわざ買いとろうというのを見ると、まだ、この文句をおぼえていないのかもしれません。それとも、その三人のかたに買いとられては、たいへんだと、先手をうったのでしょうかね。」
「おそらく、その、両方でしょう。この文句は、すこしも意味がわからないのですから、紙にうつしでもしなければ、そらでは、ちょっとおぼえにくいでしょうね……。それにしても、これは、じつにふしぎな文句ですね。」
 明智は、そう言いながら、前にある黄金どくろを、手にとって、うらがえして見るのでした。そこには、豆つぶほどの小さな字で、つぎのような三行の文句が、ほりつけてありました。

ゆるのり
んなさと
でんがざ

 

「ゆるのり、んなさと、でんがざ。なんのことか、まるでわかりませんね。宮永さんは、この文句について、考えてごらんになったことがありますか。」
「なにしろ、たいせつな美術品のことですから、いちおうは考えてみました。友だちにも見せました。しかし、だれにもわからないのです。なにかの暗号かもしれないとは思いましたが、お話のような、おそろしいねうちのある暗号だなんて、想像もしませんでした。」
「フーン、たくさんのお友だちに、見せられたのですね。すると、そのなかに、四十面相か、四十面相の手下のやつが、お友だちに化けて、まじっていたかもしれませんね。でなければ、とつぜん、古道具屋に変装して、買いにくるはずがありませんよ。」
 明智はそう言って、じっと暗号文字に見入っていました。その、意味のない文句を、頭の中に、きざみこむように、おそろしい目で、にらみつけていました。
 やがて、黄金どくろをテーブルにおくと、明智は「ちょっと、お手洗いを。」と言って、立ちあがり、宮永氏が呼んでくれた女中のあとについて、部屋を出てゆきました。

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