百首歌たてまつりし時、春の歌
3 山深み春とも知らぬ松の戸にたえだえかかる雪の玉水
式子内親王
 
【通釈】
 
3 山が深いので春になったともわからない庵の松の戸に、とぎれとぎれに懸かる玉のような雪解(ゆきげ)の水。○百首歌 正治二年(一二〇〇)院初度百首。○山深み 山が深いので。○春とも知らぬ 「山里は雪のした水氷りつつ春とも知らぬけしきなるかな」(範永集)。○松の戸 松で作った戸。「松門到 暁月徘徊」(白氏文集・陵園妾)の「松門」にもとづく歌語。ここでは春を「待つ」心を響かせる。○たえだえ 「吉野山花は半ばに散りにけりたえだえ残る峰の白雲」(千載・春下・藤原季通)。▽定家十体で有心様の例歌とする。
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