復活する蚊帳
「原文」 もう姿を消したと思っていたものが、急に復活(ふっかつ)することがある。今夏(こんか)、蚊帳(かや)がそうである。販売元(はんばいもと)も不思議(ふしぎ)がるほど売れているらしい。
かつては夏には欠かせないものだったが、百科事典(ひゃっかじてん)にも「60年代を境(さかい)にしだいに使われなくなっている」とある。密閉式(みっぺいしき)の住宅(じゅうたく)と冷房(れいぼう)の普及(ふきゅう)のせいだろう。
静岡県(しずおかけん)磐田市(いわたし)の寝具店(しんぐてん)「菊屋」は6年前からインターネットで蚊帳の通信販売(つうしんはんばい)を始めた。当初(とうしょ)は年間25張ほどしか売れなかったが、去年は300張に増え、今年は既に去年の2倍ほど出たという。値段は6畳(じょう)用で2万円台からあるという。
菊屋の三島治(みしまおさむ)社長によると、殺虫剤(さっちゅうざい)を使いたくないといった理由のほかに「ぐっすり眠れる」、「気持ちが落ち着く」と言って買う人も少なくないそうで「お客さんからそう教えられてなるほどと思った。いやしの空間になっているのですね」
都内の百貨店(ひゃっかてん)などでもよく売れているといい「インテリアとして買っていくお客さんが多いようです」。在庫(ざいこ)がなくなったから宣伝(せんでん)しないでほしい、というところまであった。和風(わふう)ブームともアジアンブームの流れともいう。
蚊帳には別の使命(しめい)もある。90年代後半、世界保健機関(せかいほけんきかん)がマラリア対策(たいさく)に殺虫剤をしみこませた蚊帳が有効(ゆうこう)と提唱(ていしょう)して以来、日本でもNGO(非政府組織)のフォスタープランなどが「蚊帳がアフリカを救う」とその普及活動をしている。先日は日本政府の感染症(かんせんしょう)対策援助の一環(いっかん)として、セネガルに20万張の蚊帳が納入(のうにゅう)されることが報じられた。
「消えゆく夏の風物詩」と言ってはいられなくなった。
蚊帐的复苏
本来以为会彻底消失的东西,结果突然间又复苏了。在今年的夏天蚊帐就是这样。蚊帐非常的畅销令销售商们感到很奇怪。
以前,在夏天蚊帐是不可缺少的东西。在百科字典中有这样的记载「到了60年代蚊帐已经不被人们所使用」。大概这是由于封闭型住宅及空调机的普及而造成的吧。
静冈县磐田市的[菊屋]寝具店,在6年前开始利用因特网展开销售蚊帐的邮购业务,据说当初1年只仅仅卖出25张蚊帐。去年增加到300张,今年的销售数量已经是去年的2倍。据说1张尺寸为6张塌塌米大小的蚊帐的销售价格是2万日元。
据「菊屋」的三岛治社长讲,购买蚊帐的人除了有不愿意使用杀虫剂的理由之外,有不少人认为使用蚊张「可以睡得更香甜」、「可以使人情绪稳定」。「这些的确都是顾客告诉我们的。蚊帐作为一个休养的空间被人们利用。」
东京都内一些蚊帐非常畅销的百货店说,「有许多顾客将蚊帐当作室内装饰来购买。」甚至有的百货店说,我们库存已经没有了,希望你们不要为我们宣传。大概这是一种日式风潮,也是一种亚洲风潮的趋向吧。
蚊帐有它的另外一个使命。在90年代的后期,自世界卫生组织提倡为了对付疟疾,渗透有杀虫剂的蚊帐是非常有效的方法之后,日本向NGO(非政府机构)展开「促进计划(FOSTER PLAN)」等「用蚊帐救援非洲」的普及活动。前几天有报道说,作为援助传染病对策的一个重要部分,日本政府向塞内加尔赠送了20万张蚊帐。
看来,现在还是不能讲「即将消失的夏天之风物诗」。