暦の雑節の一つ。立春から数えて88日目をいい、太陽暦の5月2日ごろにあたる。俗説によると、渋川(しぶかわ)(保井(やすい))春海(はるみ)が貞享(じようきよう)改暦で暦に載せることにしたといわれているが、1656年(明暦2)以来の伊勢(いせ)暦にすでに記載されている。太陽暦の5月2日ごろといえば、あと数日で暦のうえでは立夏であるが、「八十八夜のわかれ霜」というように、霜の降りることもあり、新芽を出した農作物に大きな被害を与えることがあるところから、農家に注意を促すため暦に記載されるものである。
八十八夜