日本語では「1時間待つ」「1回読む」「50元高い」など、時間量、動作の回数、比較した結果の差量は動詞や形容詞の前に置くが、中国語では動詞・形容詞の後ろに置く。
1 動作がどのくらい行われるかという時間量は動詞の後ろに置く。動詞の時間量を表す成分は時量補語とよばれる。補語は動詞や形容詞について補足説明する成分であり、常にこれらと密着する。
例:10分間待った。/等了十分钟。
目的語があるときは「動詞+時間量+目的語」の順になる。
2時間テレビを見た。/看了两个小时(的)电视。
ただし、目的語が代名詞のときは「動詞+代名詞+時間量」となる。
彼を長いこと待った。/等了他半天。
2 またあることが起こってからどれぐらい経過したかを表す時間量は最後にくる。これらは“毕业”や“结婚”など、その動作が瞬時に完結し幅をもたないものが多い。
例:彼は卒業して3年になる。/他毕业三年了。
結婚して4年になる。/我结婚四年了。
3 動作が行われた回数を表す語は、動量補語として動詞の後ろに置く。動詞が目的語を伴う場合は、動量補語の後ろに目的語を置く。
例:彼女のコンサートに、私は2回行ったことがある。/她的演唱会,我去听过两次。
彼はお母さんに毎日1度電話を入れる。/他每天给他妈妈打一次电话。
彼は授業の前にテキストを3回読んだ。/他上课之前看了三遍课文。
父はひざをポンポンとたたいた。/爸爸拍了两下大腿。
ただし、目的語が人称代名詞の場合は動量補語の前に置く。
王さんは午前中に1度私を訪ねてきた。/老王上午来看过我一次。
4 以上のように補語が動詞の後ろという原則は変わらないが、目的語が人名や地名のときには揺れがあり、動量詞の前でも後ろでもかまわない。
例:西安に1度行ったことがある。/(a)我去过西安一次。/(b)我去过一次西安。
王さんに1度会ったことがある。/(a)我见过小王一次。/(b)我见过一次小王。
5 どちらが「どれだけ」多い・少ない・重い・軽いなど、比較した結果の差を表す数量は形容詞の後ろに置く。
例:妹は私より頭1つ背が高い。/妹妹比我高一个头。
このセーターはあれより50元高い。/这件毛衣比那件贵50元。
今日は気温が昨日より10度くらい低い。/今天的气温比昨天低十度左右。