創造的な領域では、基準とするものがありません。真っ暗闇で嵐が吹きすさぶ海原を、羅針盤を持たず航海していくようなものです。かつて私もそのような航海の途上、悶え苦しみ、灯台の明かりを絶望的な気持ちで探し求めていました。しかし、私が乗り出したのは海図にもないところで、灯台はありませんでした。そこで航路を照らすために、自分自身で灯台を作らなければならなかったのです。開拓者であるということは、自分の前を歩く者がおらず、自分以外に競う相手がいないということです。
(稲盛和夫『成功への情熱』による)
1.この文章で筆者が最も言いたいことは何か。
1 開拓者は自分で道を切り開いて進んでいくしかない。
2 創造的な仕事をするのは航海と同じで、航路もなければ灯台もない。
3 羅針盤も海図もない真っ暗闇の中で航海するときは自分を信じるしかない。
4 自分の前を歩く者が誰もいないということは開拓者としての悲しみである。