第19章 ライオンと蛇 The Lion and the Serpent（3）

シーズン最初のクィディッチ試合、グリフィンドール対スリザリン戦が近づいてくると、集会は棚上たなあげになった。アンジェリーナがほとんど毎日練習すると主張したからだ。クィディッチ杯はいを賭かけた試合がここしばらくなかったという事実が、来きたるべき試合への周囲の関心かんしんと興こう奮ふんをいやが上にも高めていた。レイブンクローもハッフルパフもこの試合の勝敗に積せっ極きょく的てきな関心を抱いていた。シーズン中にいずれ両方のチームと対戦たいせんすることになるのだから当然だ。今回対戦するチームの寮りょう監かんたちも、上品なスポーツマンシップの名の下にごまかそうとしてはいたが、是ぜが非ひでも自分の寮を勝たせて見せると決意していた。試合の一週間前に、マクゴナガル先生が宿題を出すのをやめてしまったことで、どんなに打倒だとうスリザリンに燃えているか、ハリーにはよくわかった。

「あなた方には、いま、やるべきことがほかにたくさんあることと思います」

マクゴナガル先生が毅然きぜんとしてそう言ったときには、みんなが耳を疑ったが、先生がハリーとロンをまっすぐ見つめて深刻しんこくな調子でこう言ったので、初めて納得なっとくできた。

「私わたくしはクィディッチ優ゆう勝しょう杯はいが自分の部屋にあることにすっかり慣なれてしまいました。スネイプ先生にこれをお渡ししたくはありません。ですから、時間に余裕よゆうができた分は、練習にお使いなさい。二人とも、いいですね」

スネイプも負けずに露骨ろこつな依え怙こ贔ひい屓きだった。スリザリンの練習のためにクィディッチ競技場を頻繁ひんぱんに予約し、グリフィンドールは練習もままならない状じょう態たいだった。その上、スリザリン生がグリフィンドールの選手に廊下ろうかで呪のろいをかけようとしたという報告がたくさん上がったのに、知らんふりだった。アリシア・スピネットは、どんどん眉まゆが伸のび繁しげって視界しかいを遮さえぎり、口まで塞ふさぐありさまで医い務む室しつに行ったが、スネイプは、自分で「毛け生はえ呪じゅ文もん」をかけたのに違いないと言い張った。十四人もの証しょう人にんが、アリシアが図書室で勉強しているとき、スリザリンのキーパーのマイルズ・ブレッチリーが後ろから呪いをかけたと証しょう言げんしても、聞く耳持たずだった。

ハリーはグリフィンドールの勝利を楽らっ観かん視ししていた。結局マルフォイのチームには、一度も敗やぶれたことはなかった。ロンの技量ぎりょうはまだウッドの域いきに達していないことは認めるが、上達しようと猛もう練習していた。一番の弱点は、へまをやると自信喪失そうしつする傾向があることで、一度でもゴールを抜かれると、慌あわてふためいてミスを重ねがちになる。その反面、絶ぜっ好こう調ちょうのときは、物の見事にゴールを守るのをハリーは目もく撃げきしている。その記念すべき練習で、ロンは箒ほうきから片手かたてでぶら下がり、クアッフルを味方のゴールポストから蹴けり返し、クアッフルがピッチの反対側まで飛んで、相手の中央ゴールポストをすっぽり抜くという強打を見せた。チーム全員が、これこそ、アイルランド選抜せんばつチームのキーパー、バーリー・ライアンが、ポーランドの花形はながたキーパー、ラディスロフ・ザモフスキーに対して見せた技にも匹敵ひってきする好こう守しゅ備びだと感心した。フレッドでさえ、ロンがフレッドとジョージの鼻を高くしてくれるかもしれない、そして、これまでの四年間、ロンを親戚しんせきと認めるのを拒否きょひしてきたのだがとロンに念ねんを押した、いよいよ本気で認めようかと考えている、と言った。

　　随着本赛季的第一场魁地奇球赛——格兰芬多队与斯莱特林队交锋的临近，D.A.的集会暂停了，因为安吉利娜坚持几乎每天训练。由于魁地奇杯长期没有赛事，人们更增加了对这场球赛的兴趣和热情。拉文克劳与赫奇帕奇非常关心比赛结果，因为他们来年要跟这两个队较量。两个学院的院长虽然表面装出洒脱的风度，却暗下决心要看到己方取胜。哈利看出麦格教授是多么希望他们打败斯莱特林，她在比赛前一星期免除了他们的家庭作业。

　　“我想你们这一段够忙的了。”她高傲地说，大家都不敢相信自己的耳朵，直到她望着哈利和罗恩严肃地说，“同学们，我已经看惯了魁地奇杯摆在我书房里，实在不想把它交给斯内普教授，所以请用这多出的时间训练，行不行？”

　　斯内普的偏向也明摆着：他老是为斯莱特林队预租球场，使得格兰芬多队很难找到场地训练。他还对多起斯莱特林学生企图在走廊里用魔法坑害格兰芬多球员的报告置若罔闻。当艾丽娅·斯平内特眉毛长得挡住了眼睛和嘴巴、被送进校医院时，斯内普一口咬定是她自己用了生发咒，而不肯听十四个目击者的证词。他们明明看到斯莱特林队守门员迈尔斯·布莱奇在图书馆里从背后对她施了魔法。

　　哈利对格兰芬多队感到乐观，毕竟，他们以前从未输给过马尔福的球队。不可否认，罗恩的球技还没达到伍德的水平，但他正在刻苦提高。他最大的弱点是犯了错误就会失去信心，一个球没守住，他就会心烦意乱，结果丢球更多。但是，哈利也见过罗恩状态好时真正精彩的救球：在一次难忘的训练中，他单手吊在扫帚上，把鬼飞球从球门柱边大力踢开，使它一直飞到球场另一端，穿过了对方球门中间的圆环。其他队员都认为这个救球可与前不久爱尔兰世界级守门员巴里瑞安对波兰最好的追球手拉迪斯洛扎莫斯基的那一球相媲美。连弗雷德都说罗恩也许还会让他和乔治感到自豪，他们在认真地考虑承认和他有亲戚关系，他告诉罗恩他们四年来一直想否认这一点。