3メートル四方の空間に、造園の職人たちが小さな日本庭園を造って展示する催しが、神奈川県鎌倉市で開かれています。
鎌倉は、数百年もの歴史を持つ寺や文化人の邸宅などが数多くあり、造園の職人が多いことでも知られていて、この催しは、職人たちでつくる鎌倉造園会が新しい試みの庭園を提案しようと開きました。3回目のことしは若手のグループも参加して11の庭園が造られ、鶴岡八幡宮の境内で、自分たちの思い描く、それぞれの理想の庭を表現しました。このうち「竹音(ちくね)」と名づけられた庭園は、竹筒に水がたまると、その重みで竹筒が動き「コトン」と岩に当たる仕掛けで、音も楽しむようになっています。また、黒い防水シートにガラスを置いて水を張り、背後に造った垣根や植え込みを水面に映し出す、ざん新な作品もあり、訪れた人たちは足を止めて見入っていました。訪れた女性の1人は「はぎの花を使うなど、いずれも秋の風情をしのばせていて、それぞれの個性があふれていてよかった」と話していました。この催しは鶴岡八幡宮の境内で今月14日まで開かれています。