ごはんを1日に3杯以上食べる女性は、1杯だけの女性に比べ、糖尿病になるリスクが1.5倍程度高くなるという調査結果を東京の国立国際医療研究センターを中心とする研究班がまとめました。
この調査は45歳から74歳の男女およそ6万人に食生活を尋ね、その後、5年間追跡したものです。食べるごはんの量でグループ分けし、期間中に糖尿病と診断された人の割合に違いがあるか分析した結果、女性では1日1杯のグループに比べ、3杯では1.48倍、4杯では1.65倍リスクが高くなっていました。男性では1日に4杯食べ、激しい運動をする時間が1時間未満とした人たちでリスクが高くなっていました。ごはんの量が多くても、毎日1時間以上運動をしていれば、男女ともに糖尿病のリスクが高まることはありませんでした。また、ごはんに麦などの雑穀を混ぜる人ではリスクが低くなっていたということで、研究班では雑穀には血糖値を抑える働きのある食物繊維やマグネシウムが含まれるためとみています。パンやめん類についても同じように分析しましたが、食べる量が少なく、リスクの違いはわからなかったとしています。分析に当たった国立国際医療研究センターの南里明子研究員は「ふだんから運動でエネルギーの摂取と消費のバランスを保ったり、ごはんに雑穀を混ぜたりするなどのくふうが大切だ」と話しています。