WHO=世界保健機関のチャン事務局長は、NHKのインタビューに応じ、新型インフルエンザをめぐって終息宣言は出されたものの、「ウイルス自体がなくなったわけではない」と強調し、インフルエンザの流行シーズンを迎えるなかで警戒を怠らないよう呼びかけました。
新型インフルエンザをめぐって、WHOはことし8月、大規模な感染の拡大は起きていないとして世界的な大流行は終息したと宣言しました。ジュネーブのWHO本部で11日、NHKなどのインタビューに応じたチャン事務局長は、この問題について「去年のような世界的な規模での大流行は起きないとみられるが、新型インフルエンザのウイルス自体がなくなったわけではない」と強調し、日本を含めてこれからインフルエンザが流行しやすい冬を迎える国では警戒を怠らないよう呼びかけました。さらに、強い毒性を持つH5N1型の鳥インフルエンザウイルスについて「エジプトや東南アジアで、まれではあるがヒトが感染するケースが引き続き報告されている」と述べ、ヒトからヒトへ感染する新型ウイルスに変異しないか、監視を強めていく必要があるという考えを示しました。