横浜市で開かれているAPEC=アジア太平洋経済協力会議に合わせ、横浜駅で、爆発物を持っている人がいるかどうかを検知する装置の実験が始まりました。
この装置は、文部科学省からの委託を受けて民間の業者が開発し、12日から東急東横線の横浜駅で、改札口の2か所に設置されて実験が始まりました。装置は、通過する人に30度から40度の温風を当て、手や服についた爆発物の成分を蒸発させて検知する仕組みで、温風を当ててから3秒ほどで結果がわかります。文部科学省によりますと、ロンドンの地下鉄やインドの列車で起きたテロ事件で使われた爆発物は、いずれも蒸発しやすい揮発性の高い成分が含まれていたということです。文部科学省の小林明希子職員は「装置を使えば、立ち止まらずに爆発物の検査ができる。通行を妨げずにテロの防止を図ることができます。APECを機会に日本の技術力を世界にアピールしていきたいです」と話していました。今回の実験では、データを蓄積して誤作動がないかどうかを確かめるということです。そして今後、実験と改良が重ねられ、駅の改札や空港の搭乗口などでの実用化を目指すということです。