フランスのサルコジ大統領は14日、外相や国防相などを入れ替える内閣改造を行い、2012年に行われる大統領選挙に向けて、低迷する支持率の回復を目指す考えです。
今回の内閣改造は、懸案となっていた年金改革法が先月成立したことを受けて行われました。今回の内閣改造でサルコジ大統領は、国民から人気が高いフィヨン首相を続投させる一方で、社会党出身のクシュネール外相や、中道派のモラン国防相などの再任は見送り、代わってジュペ元首相を国防相に任命するなど、人心一新を図るとともに、より保守的な色彩の強い内閣となっています。サルコジ大統領の支持率は、国内の厳しい経済状況に加え、年金の支給開始年齢の引き上げを柱とした年金改革法の成立をめぐって労働組合が激しく反発するなどして低迷しています。このためサルコジ大統領としては今回の内閣改造で、来年のG20サミットとG8サミットの議長国として成果をあげるとともに、経済政策にもいっそう力を入れることで、2012年に行われる大統領選挙に向けて、低迷する支持率の回復を目指したい考えです。