ことし3月に卒業した大学生の就職率は、これまで集計が遅れていた被災地の大学生の就職率を合わせた結果、全体で91.0%となり、過去最低だったことが文部科学省の調査で分かりました。
文部科学省と厚生労働省は、全国の大学や短大など112校の6250人の学生を抽出して就職率を調査していますが、ことし5月の発表には東日本大震災の影響で被災地の学生の集計が間に合いませんでした。今月になって被災地の大学や短大6校320人の結果がまとまり、文部科学省と厚生労働省で改めて集計した結果、ことし3月に卒業した大学生全体の就職率は91.0%となりました。これは就職氷河期と呼ばれ、これまでで最も低かった平成11年度の水準を0.1ポイント下回り、過去最低となっています。全国を6つに分けた地域ごとの就職率では、北海道?東北ブロックがことし2月の調査で前の年より0.5ポイント高くなっていましたが、今回は前の年より0.1ポイント下がる結果となり、震災で就職率が押し下げられたとみられます。文部科学省は「被災地の就職環境の厳しさを表した結果だ。被災地の学生の要望を聞きながら支援をしていきたい」と話しています。