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正二くんの時計(2)

时间: 2022-11-07    进入日语论坛
核心提示: 翌日よくじつ、さっそくその腕時計うでどけいをして、学校がっこうへいきました。「いいのを君きみ買かったね。」と、いちばん
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  翌日よくじつ、さっそくその腕時計うでどけいをして、学校がっこうへいきました。
「いいのを君きみ買かったね。」と、いちばんにそれを見みつけて、駆かけ寄よったのは小谷おたにでありました。
「僕ぼくのと、同おなじようだけど、ちっとちがっているね。」と、小谷おたには、自分じぶんの腕時計うでどけいと見みくらべていました。
「ははあ、君きみのと三分ぷんちがっているが、どっちが正ただしいんだかな。」と、正二しょうじくんが、いいました。
「それは、僕ぼくのが正ただしいんだとも、昨夜ゆうべラジオに合あわしたのだもの。」と、小谷おたにが、答こたえました。
「僕ぼくも合あわしたんだよ。」
二人ふたりは、そろって教員室きょういんしつの前まえへいって、時計とけいを見みると、どちらもちがっていました。それでいずれが正ただしいのか、わかりませんでした。
正二しょうじくんは、学校がっこうで撃剣げっけんをして、家いえへ帰かえりました。見みると、時計とけいが、止とまっていました。
「おかしいな。お母かあさん、僕ぼくの時計とけいが止とまっています。撃剣げっけんをすると止とまるもんですか。」
「そんなことはありません。ねじがゆるんだのでしょう。」
「あ、そうか。」
正二しょうじくんは、ねじをかけて、外そとへ遊あそびに出でました。そして、友ともだちとボールを投なげていたのです。ふと、時計とけいを見みると、また針はりが止とまっていました。
「だめだ、こんな時計とけいは、見みかけだけで……。」と、正二しょうじくんは、なにかしらん腹立はらだたしくなりました。家いえへ帰かえって、お母かあさんに告つげると、
「買かったばかりですから、店みせへ持もっていってなおさせてあげます。」と、おっしゃいました。
正二しょうじくんは、見みたところ精巧せいこうそうな時計とけいが、ちっとも精巧せいこうでないので、がっかりしてしまいました。
学校がっこうへいって、このことを友ともだちに話はなすと、
「僕ぼくの時計とけいも、すこし運動うんどうすると止とまるんだよ。」と、小谷おたにが、いいました。
夕ゆうご飯はんのときに、その話はなしが出でると、兄にいさんは、笑わらって、
「役やくにも立たたぬものを、体裁ていさいだけでごまかすなんて、ほんとうにわるいことだな。」と、いわれたのでした。
「なんのための時計とけいだか、わかりませんね。」と、正二しょうじが、いいました。
「いままでのような世よの中なかでは、しかたがない。見みかけはどんなでも、ほんとうに役やくに立たつものを造つくらなければ、なんの値打ねうちもないのだ。人間にんげんも同おなじことだぞ。」と、お父とうさんが、おっしゃいました。
それは、体操たいそうの時間じかんでした。先生せんせいが、ポケットから、大おおきな時計とけいを出だして、時間じかんを見みていられました。正二しょうじは、自分じぶんの大おおきな時計とけいによく似にているなと思おもって、見みていました。
「先生せんせいの時計とけいは、大おおきいなあ。」と、笑わらったものがあります。
先生せんせいは、こちらを向むいて、
「君きみたちの時計とけいは、見みかけばかりで、すこし運動うんどうすると止とまるのだろう。形かたちなどはどうでもいい。機械きかいは、このほうがずっといいんだ。」と、おっしゃいました。
その明あくる日ひから、正二しょうじくんは、お母かあさんにあずけてあった時計とけいを下さげて、平気へいきで学校がっこうへいくようになりました。
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