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正ちゃんとおかいこ(1)

时间: 2022-11-07    进入日语论坛
核心提示:正ちゃんとおかいこ小川未明東京とうきょうの町まちの中なかでは、かいこをかう家うちはめったにありませんので、正しょうちゃん
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正ちゃんとおかいこ

小川未明


東京とうきょうの町まちの中なかでは、かいこをかう家うちはめったにありませんので、正しょうちゃんには、かいこがめずらしかったのです。
「かわいいね。ぼくにもおくれよ。」といって、学校がっこうへお友ともだちが持もってきたのを三匹びきもらいました。
そして、だいじにして、紙かみに包つつんで、お家うちへ持もってかえると、みんなに見みせました。
「あたし、こわいよ。」と、妹いもうとのみつ子こがにげだしました。
「私わたしも、はだか虫むしはきらいです。どうしてこんなものをもらってきたの?」と、お母かあさんがおっしゃいました。
正しょうちゃんのほかにはだれも、あまりかいこをかわいらしいというものはありませんでした。
「兄にいさん、どっかへ持もっていってよ。」と、妹いもうとがたのみました。
「こんなにおとなしいのに、かわいそうじゃないか。」
「正しょうちゃん、おとなしいのではないのよ。しっかり紙かみに包つつんできたから、よわったんでしょう。」と、お姉ねえさんがいいました。
「おまえ、くわの葉はがなくてどうするつもり?」と、お母かあさんがおっしゃいました。
くわの葉はは、正しょうちゃんが、もうちゃんと野村のむらくんからもらうやくそくがしてありました。野村のむらくんの家うちはすこしとおかったけれど、かきねに二本ほんのくわの木きがあって、それをいくら取とってもいいというのでした。
「くわの葉はは、もらうやくそくがしてあるんだよ。」
「まあ、手てまわしがいいのね。」
「だからお母かあさん、かってもいいでしょう。」と、正しょうちゃんは賛成さんせいしてくれるものがないので、心こころぼそくなりました。
「みつ子こがこわがるから、はこに入いれて、物置ものおきの内うちにでもおおきなさい。」
正しょうちゃんは、おかしの空あきばこをもらって、くわの葉はをきざんで入いれて、石炭せきたんばこの上うえにのせておきました。
晩方ばんがた、正しょうちゃんが外そとからあそんでかえってきてみると、いつしかくわの葉ははしおれてしまって、二匹ひきは死しんで、あとの一匹ぴきだけが、はこのすみにじっとしていました。
「どうして死しんだのだろうな。」
正しょうちゃんは赤あかいじてん車しゃにのって、死しんだかいこを川かわにながしにいきました。そのかえりに、あたらしいくわの葉はをもらってきました。
あくる日ひのことでした。学校がっこうで先生せんせいが正しょうちゃんに、
「きのうのかいこをどうしたか?」と、おききになりました。
正しょうちゃんは、二匹ひき死しんでしまって、いま一匹ぴきしか生いきていないことを話はなしました。すると、やさしい先生せんせいは、
「一匹ぴきではさびしいな。学校がっこうでかっているのをかえりに一匹ぴきあげるから、もっておいで。」と、いってくださいました。
正しょうちゃんは時間じかんがおわると、先生せんせいのところへまいりました。
「さあ、こうして持もっていくといい。」
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