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星の世界から(2)_小川未明童話集_日语阅读_日语学习网

时间: 2024-10-24    作者: destoon    进入日语论坛
核心提示:二良吉りょうきちは悲かなしさのあまり泣なきあかしました。文雄ふみおは村むらのお寺てらの墓地ぼちに葬ほうむられました。良吉
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二


良吉りょうきちは悲かなしさのあまり泣なきあかしました。文雄ふみおは村むらのお寺てらの墓地ぼちに葬ほうむられました。良吉りょうきちは文雄ふみおのお葬式そうしきのときにも泣ないてついてゆきました。それからというものは、彼かれは毎日まいにちのように暇ひまさえあればお寺てらの墓地ぼちへいって、文雄ふみおの墓はかの前まえにすわって、ちょうど生いきている友ともだちに向むかって話はなすと同おなじように語かたりました。
「君きみ、さびしいだろうと思おもって僕ぼくは遊あそびにきたよ。」
と、良吉りょうきちはいいました。木枯こがらしは、そのさびしいほかにはだれも人影ひとかげのいない墓地ぼちに吹ふきすさんで、枯かれた葉はが、空そらや、地ちの上うえにわびしくまわっていました。そして、しばらくそこに良吉りょうきちはいますと、やがて日ひがうす暗ぐらくなります。すると彼かれは名残惜なごりおしそうに帰かえってゆくのでありました。
けれど、良吉りょうきちの一家かは事情じじょうがあって、その明あくる年としにこの村むらからほかの村むらへ移うつらなければならなくなりました。良吉りょうきちはまたしばらく文雄ふみおのお墓はかにもおまいりができなくなると思おもって、ある日ひのことお墓はかへおまいりに参まいりました。そして、そのわけをいってから、彼かれは名残惜なごりおしそうについにこの村むらを離はなれたのであります。
今度こんど、良吉りょうきちの一家かの越こしてきたところは、ある金持かねもちの家いえの隣となりでありました。その金持かねもちの家うちにも、ちょうど良吉りょうきちと同おなじ年としごろの力蔵りきぞうという子供こどもがありました。そして、二人ふたりはじきに友ともだちとなりました。
力蔵りきぞうはほしいものは、なんでも買かってもらいました。流行はやりのおもちゃも、きれいな本ほんも、いろいろのものを持もっていました。そして、それらのものを家いえの外そとに持もってきては、同おなじ年としごろの友ともだちにみせました。良吉りょうきちにはまだはじめて見みるような、名なも知しらない珍めずらしいおもちゃがありました。けれど力蔵りきぞうはだれにもそれを貸かしてくれません。たとえ貸かしてくれても、すぐにそれを取とってしまいました。
良吉りょうきちも心こころの中うちで、自分じぶんもあんなおもちゃがほしいものだと思おもいました。彼かれは飛行機ひこうきや、モーターボートや、オルゴールや、空気銃くうきじゅうなどは一つも持もってみたことがありません。どれでも力蔵りきぞうが持もっているようなおもちゃの一つでも自分じぶんが持もつことができたなら、自分じぶんはどんなにうれしいかしれないと思おもいました。
力蔵りきぞうが持もっている、いろいろなおもちゃの中なかでも、彼かれのいちばんほしいと思おもったものは飛行機ひこうきと、オルゴールでありました。そのオルゴールは、なんともいえないいい音色ねいろがするのでありました。
「力蔵りきぞうさん、私わたしにすこしその鳴なるおもちゃを貸かしてくれない?」
と、良吉りょうきちはある日ひ、外そとで力蔵りきぞうがオルゴールを鳴ならしているそばへいって頼たのみました。すると、力蔵りきぞうは頭あたまを左右さゆうに振ふって、
「いやだ。これを貸かすと、君きみはすぐに、壊こわしてしまうもの。」
といいました。
「大事だいじにして持もっているから、ちっとばかり貸かしてくれない?」
と、良吉りょうきちは目めに涙なみだをたたえて頼たのみました。
「僕ぼくは、人ひとに貸かすのはいやだ。」
といって、力蔵りきぞうは貸かしてくれませんでした。
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