白しろ金かね (東京都港区)
白銀長者と呼ばれたお金持ちが住んでいた地
「白金」は、古くは「銀しろがね」「白銀」などとも書いていたらしく、その字のとお
り、財宝を意味する地名だったようだ。
これは、この地に「白銀長者」と呼ばれるお金持ちが居住しており、それがそのまま地
名として残ったことに由来している。
ただし、その長者がどういう名だったかは諸説あって、はっきりしない。江戸時代、高
松藩主松平氏の下屋敷が置かれていた場所に、かつて館を構えていた柳やぎ下した上総か
ずさ之の介すけがその長者だという説もあるが、彼の住居はその場所ではなかったという
説も伝わっている。
いずれにしろ高松藩下屋敷は、のちに皇室の御料地となり、戦後に旧白金御料地として
一般公開された。現在は、国立自然教育園となっている場所である。