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「働くということ」

时间: 2017-09-06    进入日语论坛
核心提示:私が中学生の頃のことだ。休日になると、父は「今日は何処か行くか!」と張り切るのだった。「弁当持って公園でも行くか!」と、
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私が中学生の頃のことだ。休日になると、父は「今日は何処か行くか!」と張り切るのだった。「弁当持って公園でも行くか!」と、家族で出かけたがる父を、私はウザったいと思っていた。中学生という難しい年頃に、家族で出かけるなんて、恥ずかしい。それに当時の私は部活に勉強にと忙しく、休日くらいは寝ていたいと思っていた。
そして母はその頃更年期で、出かけるのが億劫だったらしく、「落ち着いて黙って家にいたらいいじゃない」と言っていた。私と母に出かけることを拒否されると、父は決まって「うちは出不精だね!」と吐き捨てるように言った。
時は経ち、私は現在働いている。毎日コンピュータに向かう仕事で、息が詰まる思いだ。週末が待ち遠しく、休みを楽しみにして働いているところがある。休みの日くらいは出かけたい、と思うのだ。出かけられなかった週末明けは調子が悪い。そんな毎日を送っていて、はっと気づいた。父も昔はこんな思いだったのだろうか。父はもう定年になって退職したが、きっと大変な思いで働き、家族を養ってくれたに違いない。働くとは大変なことだと、今になって気がつく。戦いのような職場で、週末くらいは出かけたい、そんな父の気持ちが漸く分かったのだ。あの時は父に悪いことをしたな、と思う。大人になって初めて分かった父の気持ち。父は、俺が働いているおかげだ、なんて一度も言ったことがなく、定年まで立派に勤め上げた。
お父さん、今なら外へ出かけたい気持ち、分かるよ。あの頃は強く拒否してごめんね。
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