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日语能力考试一级真题(7)

时间: 2010-06-25    作者: jp.tingroom.com    进入日语论坛
核心提示:1993年日语能力考试1级真题 読解・文法 (200点 90分) 問題Ⅰ 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。答えは、1・2・3・4から最も適当なものを一つ選びなさい。次のA,Bは、新聞のコ
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1993年日语能力考试1级真题

 

読解・文法 (200点 90分)

問題Ⅰ 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。答えは、1・2・3・4から最も適当なものを一つ選びなさい。次のA,Bは、新聞のコラム(囲み記事)です。

 〔A〕「近ごろの母親」
 冬場の小児科医院は忙しい。(中略)
 こどもの受診に付き添うのはお母さんと決まっているようだが、東京・世田谷で長年開業している小児科医のM先生は①「近ごろの若いお母さんには、まいります」ともらす。忙中閑ありの宵、お酒をくみかわしながらうかがった診療場面での最近母親事情は-----。
〈第一場〉②自分中心の母。
「先生、この子、お薬ではだめなんです」
「どうして?」
「一発で治していただきたいんです。注射で」
「.....」 
「だって、私、仕事が忙しいんですから」
  仕事を振りかざす母親に、M先生は言葉を失う。

 〈第二場〉③泣き虫の母。
 一カ月と置かずに幼児を無料検診に連れてくるお母さんがいた。M先生が「異状はありません から、もう少し間を置いて来られたらどうですか」とさとした。たちまち、お母さんの目から涙 があふれた。
 M先生は、少し言葉がきつかったかと、どぎまぎ。「この人は、しかられるということがな かったのか」と考え込む。

 く第三場〉④○×式の母。
「熱はどうですか」
「あります」
「きのうは?」
「ありました」
「どのくらい?」
この調子で、聞いたことしか答えない。国会の証人喚問ではあるまいし。○×教育の後遺症だろうかと思ったりする。
 (中略)
 優しい先生を困らせるとは、悪いお母さんたちだ。

〔B〕「父親はどこに」

「近ごろの母親」から、たちまち⑤逆襲の便りが殺到した。
先週、この欄で書いたのは、小児科医院での応答の一幕。
「このような話を見聞きするたびに、ふしぎに思うのは『近ごろの父親』のことです。こういう場面には、どうしてお父さんが登場しないのでしょうね」(東京の女性から)この問いかけが大方の声を代表している。恥ずかしながら私自身も、こどもの受診につきあったのは数えるほどもない。
小児科や老人科には、社会のひずみと矛盾が凝縮しているのだろう。お父さんの姿が見えない舞台で展開される悲喜劇を描いたつもりだったが、ここはやはり⑥舞台裏ものぞかなければなるまい。お母さんたちの便りから、こんな状況が浮かぶ。

〈第一場〉冷たい父親。
「あなた、たまには、お医者さんに連れていってよ」
「こどもが熱を出したくらいで、男が仕事休んじゃ笑われるよ。医者の顔も知らないし」
「私だって、会社にそう迷惑はかけられないのよ」
 というわけで、母親は焦って注射を求めたのかもしれない。

  く第二場〉寂しい母親。
こどもの具合が悪いと、お母さんは心配で仕方がないが、親身の相談相手がない。「なんでもないですよ」といってもらいたくて小児科を訪れる。涙は、医者にまで冷たくされた寂しさからか、声をかけてもらったうれしさの余りだったのか。

〈第三場〉こわい医者。 
お医者さんはいつも忙しそうで、こわい存在だ。それが、つっけんどんな○×式応答を生む背景になる。「父親不在で、家に閉じこもる母親を考えると、こんな応対はふしぎではない」という意見もあった。
 まだ数は少ないが、ひと昔前に比べて、小児科を訪れる父親は増えているそうだ。それは、ふだんからおむつの世話などをしていたお父さんだ。⑦「近ごろの父親」のコラムが書けるような変化を期待したい。
 それにしても、優しいお母さんを困らせるとは、悪いお父さんでした。私も含めて。

(1993年3月1日,3月9日付朝日新聞夕刊「窓」による)

問(1)  問1~問3は〔A〕を読んで答えなさい。②「自分中心の母」とは、この場合どんな母のことか。

1.こどものことより、自分の仕事を優先させて考える母
2.医者は患者の言うとおりに治療すべきだと思っている母
3.医者より医学的知識をたくさん持っていると思っている母
4.自分自身が薬がきらいなので、こどももそうだと考えている母
  
問(2)  ④「○×式の母」とは、この場合どんな母のことか。

1.正しいか正しくないかでしか、判断しない母。
2. ○× 教育の後遺症で医者にみてもらっている母
3.国会の証人喚問の答え方がいいと思っている母
4.質問に対して、必要最小限のことしか答えない母
  
問(3)  M先生が①「近ごろの若いお母さんには、まいります」といった理由として考えられるのは、次のうちのどれか。

1.医者を困らせようと考えて来る若い母親が増えたこと
2.医者と必要なやりとりができない若い母親が増えたこと
3.昔に比べてM先生のところに来る若い母親が増えたこと
4.子育ての方法を教えてもらいに来る若い母親が増えたこと

問(4)  問4・問5は〔B〕を読んで答えなさい。⑥「舞台裏」とは、この場合何のことか。

1.筆者がおかれた状況
2.医者がおかれた状況
3.母親がおかれた状況
4.こどもがおかれた状況

問(5)  ⑦「『近ごろの父親』のコラムが書けるような変化」として考えられる変化はどんな変化か。

1.M先生に病気をみてもらう父親が増えること
2.新聞のコラムを読んで投書をする父親が増えること
3.父親が登場する場面の多いドラマの上演が増えること
4.母親と同じようにこどもの世話をする父親が増えること

問(6)  間6~問8は〔A〕〔B〕両方を読んで答えなさい。②自分中心の母が自分中心的になった原因を筆者はどう考えているか。

1.夫が不在で寂しいから
2.子供がきらいだから
3.医者に冷たくされたから
4.夫の協力が得られないから

問(7)  ③「泣き虫の母」が泣き虫になった原因を筆者はどう考えているか。

1.医者にいじめられるから
2.こどもがよく病気をするから
3.子育ての相談相手がいないから
4.こどもの頃、しかられてばかりいたから

問(8)  ⑤「逆襲の便りが殺到した」理由として考えられることは次のうちどれか。

1.こどもの世話をする父親がいることが書かれていなかったから
2.医者の目からみた母親を、一方的に非難する記事だったから
3.寂しさをまぎらすために投書をする母親が大勢いるから
4.若い母親に困らされた医者に同情する読者が大勢いるから
 
問題II 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。答えは、1・2・3・4から最も適当なものを一つ選びなさい。
 
  この文章は、中学生の約60%ができない数学の問題(図形の論証)を中学校のカリキュラム(注1)に入れるべきかどうかについて論じたものです。
  教育は本来平等を目指すべきものだが、しかし残念ながらある局面では平等たり得ない。ここに①教育の矛盾があると思う。二つの理由で、「図形の論証」のような難解な教材がカリキュラムに組み入れられるのも止むを得ないし、むしろそれがときに必要な措置だとさえ私が考えている 所以を述べたい。
第一に、教材は現在の社会の現実にだけ合わせるべきものではなく、未来への先見性を踏まえ た、社会のこれからのあるべき知的方向にも沿う内容のものでなくてはならないからである。
  第二には②文化とは何か? ということと深く関係がある。
  原理的にいえば、約五万字の大漢和辞典、すなわち中国の古典の世界に、日本の教育は連続して開かれているべきものであって、約二千字かの常用漢字を限定して、自分と古典との間に一本 の線を引くのは本来のあり方ではないのである。教育の中に分らないもの、及ばないものが入ってきてはいけないという考えが、③教育を狭めてしまうことになる。
  別の例でいえば、現代の物理学ではここまでは分っているが、ここから先は分らないという事象が無数にあるといわれるが、④物理の教科書は分ったこと、解明済みのことしか記述しない。こ のような教科書の記述の仕方は間違っているのではないだろうか。人類がまだ解決し得ていない事象をもむしろ書いておくことによって、若い頭脳を刺戟し、挑戦へ向かわせる可能性があるからである。分ったことや分り易いことだけで教育を限定すると、教育を結局は死滅させることに つながり兼ねない。
  同じことは⑤歴史の教科書についても言える。歴史は現代に対して生きて、動くもので、同じ一つの歴史が国によって違って記述されていいし、時代によって見方が変わってもくるという相対性の観点が、教科書の中にもっとどしどし取り入れられるべきなのだ。そのために不安が生じても、歴史は確定的な既知の事実の集積だと思わせるよりはよほどましである。不安はこの場合稔(注3) りある不安だからである。
  ( ⑥ )文化とは奥深いものであり、つねに生動しているものであって、われわれがどこか で線を引いて断ち切ってはならない。教育は連続して奥深い世界へ開かれているべきものであって、全員が必ずしも理解できないこと、人類がまだ解決し得ていないことにも、多くの人に触れてもらい、知ってもらい、そういうものの存在を早くから予感させることが重要ではないかと考える。ただしこれはあくまで原理原則であって、カリキュラムの範囲が無限定に広がると受験生が困難に陥るというもう一つの問題があることは私も知っている。……
  私がじつはここで言いたかったのは、文化の最奥、生動する未知の世界、未解決・困難な部分 に、できるだけ多くの人が開かれていること、誰でもがそれに近づく可能性において自由であること-------それが私の考える"教育と自由"のテーマにおける⑦自由の真の意味だということである。勿論、生きた文化の最奥に近づく自由のグレード(注4)は個人によってまちまちであり、教科内容によってもいろいろに差があるだろう。けれども、誰は能力があるからそれに近づく資格はあ るが誰は近づいてはいけないと⑧外側で決めつけるのは、自由への侵害である。一般民衆には難しい内容だからここまで教えれば十分でそこから先は立ち入り禁止にしよう-----例えば常用漢字のごとき例あり----というのは、いわば愚民政策に外ならない。

(西尾幹二『教育と自由』新潮社による)

(注1)カリキュラム:教育の内容
(注2)所以:理由
(注3)稔り:「実り」と同じ
(注4)グレード:程度

問(1)  ①「教育の矛盾」とあるが、どのような矛盾か。

1.教育が平等を目指すと、人々は平等を求めなくなってしまう
2.平等について教育するべきなのに、実際にはあまり教えていない
3.教育は平等を目指すべきだが、時には平等をあきらめざるを得ない
4.教育は平等と言われているのに、実際は教育が受けられない人がいる

問(2)  何が②「文化とは何か? ということと深く関係がある」のか。

1.教材は未来への先見性を踏まえているべきものだと考えること
2.カリキュラムに難解な教材も入れるべきだと考えること
3.自分と古典との問に一本の線を引くべきだと考えること
4.教育は平等を目指すべきものだと考えること
  
問(3)  ③「教育を狭めてしまう」とあるが、どのような意味か。

1.教育を受ける機会が平等でなくなってしまう
2.内容を理解できない中学生が増えてしまう
3.本来の教育の意味が損なわれてしまう
4.正確に教えられる教師が減ってしまう
  
問(4)  筆者は、④「物理の教科書」はどのような教科書が適当だと考えているか。

1.できるだけ多くの実験結果が書いてある教科書
2.すでに証明されたことだけが書いてある教科書
3.結果だけでなく実験や証明も書いてある教科書
4.まだ明らかにされていないことも書いてある教科書
  
問(5)  筆者は、⑤「歴史の教科書」にとってどのようなことが重要だと考えているか。
 
1.できるだけ多くの事件
2.いろいろな見方
3.客観的な事実
4.豊富な資料

問(6)  (  ⑥  )に入る適当な言葉を下から選びなさい。

1.要するに
2.にもかかわらず
3.ところで
4.それゆえ
  
問(7)  筆者の考える教育における⑦「自由」とは、どのようなものか。

1.だれにも文化の最奥に触れる機会があること
2.だれもが同じ内容の教育を受けられること
3.だれにも教育を受ける権利があること
4.だれもが文化の歴史を理解できること

問(8)  この場合、⑧「外側」とは、何を指すか。

1. 人類      2.中学生     3.一般民衆     4.カリキュラムを決める人  
 
問(9)  この文章によると、漢字、物理、歴史の三つの分野の教育に共通した問題点は何か。

1.国際化時代なのに外国の知識・文化が無視されすぎている
2.教育内容を決めるのにわかりやすさが優先されすぎている
3.カリキュラムの範囲が無限定に広がりすぎている
4.中学生に理解できないような内容が多すぎる
 

 

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