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日语考试:2004年日语能力考试1级真题(3)

时间: 2011-06-10    作者: jpstudy    进入日语论坛
核心提示:読解??文法 問題Ⅰ 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。答えは、1.2.3.4から最も適当なものを一つ選びなさい。 知覚(ちかく)(注1)の役割は、教科書的には、当面(とうめん)(注
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  読解??文法
問題Ⅰ 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。答えは、1.2.3.4から最も適当なものを一つ選びなさい。
知覚(ちかく)(注1)の役割は、教科書的には、当面(とうめん)(注2)の世界の状況を具体的に把握することだと説明される。ある日突然、知覚の一つを失ったことを考えると、それはよくわかる。それぞれの知覚についての教科書的な説明は、だから五感(ごかん)(注3)という入力(にゅうりょく)(注4)そのものの具体的な説明である。しかし脳にとっての知覚入力全体の役割は、それぞれの知覚そのものが果たす役割とは、違うはずである。脳はそうした諸入力の共通の処理装置でもあるからである。ヒトの 知覚入力が脳で究極的に処理されて生じる、もっとも重要なことはなにか。
私はそれを世界像の構築(こうちく)(注5)だと考える。われわれはだれでも、ある世界に住んでいると思っている。その世界では、熱いものに触れば火傷し、火傷するとしばらく痛む。私の家からしばらく歩けばお寺があり、休日には何人もの人が写真をとったり、見物しているの を見ることができる。そこから20分も歩けば、鎌倉駅に着く。そこには東京方面と横須賀方面行きの電車が走っており、少し違った方向へ行けば、江ノ島(えのしま)(注6)電鉄線に乗れることがわかっている。
こうした身のまわりの世界像は、動物でも多かれ少なかれ、持っているはずである。たとえば私の家のネコも、自分の住む世界をそれなりに把握している。それはどうやらお寺の庭までらしい。そこまで出かけそいるのは見ることがあるが、それ以上先では、見かけたことがないからである。このネコを抱いて、ネコの知っているらしい範囲から出ようとすると、手のなかで暴れだし、飛び降りて逃げてしまう。
単純な世界像の一つとして、ダニ(注7)の世界を挙げることができる。①葉上にいる吸血性(注8)のタニは、炭酸(たんさん)(注9)ガスに反応して、運動がさかんになる。炭酸ガスの濃度が上がることは、近くに呼吸をする動物が近づいた可能性を意味するからである。そこにわずかな震動が加  わると、ダニは落下する。うまく落下すれば、動物のからだの上に落ちる。そこが37度程度の温度であり、あとは酪酸(らくさん)(注10)の臭いがすれば、ダニはただちに吸血行動を始める。(中略)このように、動物がそれぞれの限られた知覚装置から、自己の生存に必要な世界像を作っているであろうということは、ヤコプ?フォン?エクスキュルによって最初に主張されたことである。
われわれヒトが持っている世界像は、はるかに複雑である。しかしそうした世界像ができあがるについては、ダニの場合と根本的には同じように、そこにさまざまな知覚入力があったはずである。それらの入力は、脳で処理され、しばしば保存される。学校で勉強したことも、知覚からの入力である。先生の話を聞けば、話は耳から入ってくる。これは聴覚系からの入力である。教科書を読めば、視覚から入力が入ってくる。こうして五感から入るものを通して、われわれは自分の住む世界がいかなるものであるか、その像を作り出 し、把握しようとする。
このようにして把握された世界は、動物が把握するような自然の世界だけではない。ヒトはさらに社会を作り出す。言い方を変えれば、社会はそうした世界像を、できるだけ共 通にまとめようとするものである。ある社会のなかでは、人々はしばしば特定の世界像に対する好みを共有している。だからその社会は、共通の価値観を持ち、人々はしばしば共 通の行動を示す。同じ社会のなかでも、友人どうしはそうした世界像が一致している場合が多い。さもないとおたがいに居心地が悪かったり、喧嘩になったりする。特定の世界像 を構成し、それを維持し、発展させること、それが社会と文化の役割である。社会はじつは( ② )である。
(養老孟司『考えるヒト』筑摩書房による)
(注1)知覚:視覚、聴覚など、感覚器官が対象を見分ける働き
(注2)当面:いま直面していること
(注3)五感:視覚、聴覚などの五種の感覚
(注4)入力:外部から信号やデータなどが与えられること (注5)構築:築き上げること
(注6)江ノ島電鉄線:鉄道の名前
(注7)ダニ:人や動物の皮膚に食いついて血を吸う小さい虫
(注8)吸血性の:血を吸う性質のある
(注9)炭酸ガス:CO2
(注10)酪酸:動物の乳脂肪の中にある液体
問(1)  筆者によると、脳にはどのような役割があるか。
1.知覚そのものが持つ働きを使って、世界の中での自分の役割を考えること
2.五感を通して知覚入力し、いろいろなものを見たり、痛いと感じたりすること
3.実際の行動を通して入ってきた知覚により、自分の世界とは違う世界を知ること
4.入ってきた知覚を処理し、自分が住む世界を把握してそのイメージを形成すること
問(2)  ネコの世界像について述べた以下の文の中で、正しいものはどれか。
1.ネコは世界像を持たず、生活する範囲はかなり広い。
2.ネコも世界像を把握しているが、その外側でも生活できるようだ。
3.ネコにも世界像が存在し?ほぼその中だけで生活しているようだ。
4.ネコは世界像を持っていないが、行動範囲はある程度決まっている。
問(3)  「 葉上にいる吸血性のダニ 」が世界像を構築する上で最も必要なものは何か。
1.炭酸ガスと震動と37度の温度と酪酸の臭い
2.37度の温度と酪酸の臭いとダニの運動と震動
3.酪酸の臭いと炭酸ガスと動物の呼吸と吸血行動
4.炭酸ガスと37度の温度と動物の呼吸とダニの運動
問(4)  ヒトとダニの世界像について正しいものはどれか。
1.ヒトの世界像の方が複雑だが、他から知識を学んで世界像を作る点は同じだ。
2.ヒトの世界像の方が複雑であり、ダニは知覚入力を必要としない点で異なる。
3.ヒトの世界像の方が複雑であり、ダニは知覚入力を脳に保存できない点で異なる。
4.ヒトの世界像の方が複雑だが、いろいろな知覚を通して世界像を作る点は同じだ。
問(5)  ヒトの社会と世界像について述べた以下の文の中で、この文章の内容と合っている ものはどれか。
1.ある社会のメンバーは、それぞれが個別の世界像を持つが、互いの価値観を一致させようとしている。
2.ある社会のメンバーは、ある世界像に対して同じような価値観のもとで同じような行動をすることが多い。
3.ある社会のメンバーは、世界像が一致していることにより、互いに居心地の悪さを感じたり、喧嘩をしたりする。
4.ある社会のメンバーは、特定の世界像に対して異なった考え方を持つが、その対立の中で世界像を発展させている。
問(6)  ( ②  )に入る最も適当な言葉はどれか。
1.各メンバー固有の世界像
2.脳によって作り出された世界
3.文化を維持し、発展させたもの
4.知覚入力によって把握される世界の状況
問題Ⅱ 次の(1)から(4)の文章を読んで、それぞれの問いに対する答えとして最も適当なものを1?2?3?4から一つ選びなさい。
(1) 日本には、①「湯水のごとく使う」という言い方がある。「金などを湯や水を使うように、考えなしに、どんどん使ってしまう」という意味である。
日本では、昔から水が豊かだと考えられてきた。雨も多いし川も多い。特に東京や大阪など大きな川のそばにある都市では、あまり水に不自由しなかった。
また、日本人は風呂が好きである。たっぷり入れた湯につかり(注1)、その湯をどんどん使って体を洗う。実に気持ちのいいものだ
。 しかし、最近は、「湯水のごとく」という言い方は、② ちょっと待ってくれという感じになってきた。世界の至る所で水が不足しているのである。日本のような国は例外で、大きな川の流域では、川の水をめぐって国同士が争っているほどである。雨が降らず、作物が全くとれない国も多い。
さらに、温泉を別にすれば、湯をわかすには燃料が必要だ。石油にしてもガスにしても、決して無限ではない。また、それらを燃やした時に出る二酸化炭素(にさんかたんそ)(注2)は、地球温暖化の原因とされている。
もはや、日本人は、湯や水を、文字通り「湯水のごとく」使えなくなっているのである。
(注1)つかる:入る
(注2)二酸化炭素:CO2
問(1)   「湯水のごとく 」という表現の背景には、日本人のどのような考え方があるか。
1.水はたくさんあるので、気にしないでいくら使ってもいい。
2.水はたくさんあるが、大切に使わなければならない。
3.お金も水も気にしないでどんどん使ったほうがいい。
4.お金も水と同じように、他人に分け与えるべきだ。
問(2)  最近は、なぜ② 「ちょっと待ってくれ 」という感じなのか。
1.日本は、水を得るために他の国と争うようになったから
2.最近、日本では、昔ほど風呂で湯水を使わなくなったから
3.日本では、雨が少なくなって、水が不足してきているから
4.多くの国で水不足になっており、水の大切さを認識すべきだから
問(3)  湯を 「湯水のごとく 」使えなくなった理由として正しいものはどれか。
1.地球温暖化の影響で、湯の量が減っているから
2.温泉を作るためには、石油やガスなどの燃料をたくさん使うから
3.温泉から出る二酸化炭素は、地球に悪い影響を与えるものだから
4.水を湯にするために使う石油やガスは、いつかなくなるものだから
(2)克服することが難しい障壁(注1)があるときに、当初の目標の達成を断念(注2)して、その代りに、もとの目標と類似した他の目標を達成することによって、要求の充足(注3)をはかることを代償行動という。テニスが雨のためできなくなるとピンポンをしたり、A社に入社 できなかった学生が、それと同じ系統のB社に入社して満足するようなものである。A子との恋が実らなかったので、A子にどことなく似たところのあるB子と親しくなったというのも同じである。以上のようなときBはAに対して ①代償価をもつ という。BがAに比べて達成するのが非常に容易であったり、価値的に低いものであれば、Bを達成してもAに対する代償にはならない。BがAに類似し、 Bを得ることの困難度が、 Aを得ることの困難度よりも大きいか、違いがないときに代償価は大となる。つまり ( ② )気持ちになるのである。
しかし代償行動はいつでも生ずるものではない。当初の目標を指向(注4)する要求が強く切実な場合には代償行動による満足は生じがたい。ただの遊び相手ならそれを失っても ほかのものにようて代償満足が得られても、真剣な恋の場合にはほかの人では代えられ ないのである。 ③ほかの人で代わりになるような関係であれば、本当に好きとはいえない のである。
(詫摩武俊『好きと嫌いの心理学』講談社による)
(注1)障壁:じゃまになるもの
(注2)断念:あきらめる
(注3)充足:みたす
(注4)指向する:目指す
問(1)  ① 「代償価をもつ 」を表している発話の例として最も適当なものはどれか。
1.「本当はあっちが欲しかったんだけど、ちょっと手が出ないな。しかたがない、こっちで我慢しとこうか。これもけっこういいね。」
2.「本当はあっちが欲しかったんだけど、こっちでもいいかと思って、こっちにしちゃった。でも、これじゃ、やっぱりだめだね。」たんだ。よかったよ、待っていて。」
3.「本当にあっちが欲しかったので、他のものには目もくれずに、ずっと我慢していたんだ。よかったよ、待っていて。」
4.「本当はあっちが欲しかったんだけど、実はこっちにも目をつけていたんだ。どっちも手に入るとはね。」
問(2)  ( ② )に入るものはどれか。
1.Bを得たことでAを失ったような
2.Aを得たことでBを失ったような
3.Aを得たことでBを得たような
4.Bを得たことでAを得たような
問(3)  ③ 「ほかの人でも代わりになるような関係」 とはどんな関係か。*本文中では「ほかの人で代わりになるような関係」となっていましたが、正答を導き出すためには影響はありません。
1.代償行動の要求を強く持つ関係
2.代償行動では満足できない関係
3.代償行動で満足できる関係
4.代償行動に至らない関係
(3)日本語の大きな特徴には、母音(注1)が多いということ以外に、唇をあまり使わずに、口の奥で構音する(言葉をつくる)という点もある。つまり、口元(注2)を動かさずに、喉で言葉をつくってる感じだ。だから、日本語をしゃべっていると、能面とかポーカーフェイスといわれる無表情な顔になる。外国人にとっては、 ①これ がすごく不気味(注3)に思えるら しい。 (中略)
試しに、鉛筆かボールペンか何かを、横向きにくわえてしゃべってみよう。
日本語だとちゃんと聞きとれるようにしゃべれるが、例えば英語だと、何言ってんだ かわからなくなる。日本語は口の奥で構音するが、英語などは口の先っぽ(注4)で構音する からだ。口の先っぽに「口かせ」をはめられちゃうと、どうにもならないのだ。
中国語でも「口かせ」をはめると、何言ってるんだかわからなくなる。というよりも発音すること自体、ほとんど不可能になってしまう。同じアジアのお隣さんの国でも、全然違うのだ。 母音が多いだけでなく、発音のしかたからしても、日本語は喉声向きにできている。逆に日本語だからこそ、喉声が完成されたのかもしれない。日本語はつまり ②喉語 な のだ。
(中野純『日本人の鳴き声』NTT出版による)
(注1)母音:声が口の中で通路を妨げられずに出される音。日本語では「あ、い、う、 え、お」の音
(注2)口元:口の周辺
(注3)不気味:なんとなく気味が悪いこと
(注4)先っぽ:先のところ
問(1)  ① 「これ 」とあるが、何のことか。
1.母音が多いこと
2.表情を変えずに話すことと
3.喉から音が出てくること
4.発音のしかたが違うこと
問(2)  文中の 「口かせをはめる 」の説明として正しいものはどれか。
1.口元を見せないように能面を顔につけること
2.口が開かないように、唇を閉じたままにすること
3.唇が動かないように、細長いものを横にくわえること
4.小さい声でしか話せないように、口のまわりに布をかぶせること
問(3)  ② 「喉語 」とは何か。
1.口元をあまり動かさず、口の奥で言葉をつくる特徴を持つ言語
2.口元をよく動かしながら、口の奥で言葉をつくる特徴を持つ言語
3.ボールペンを横にくわえると、発音することが不可能になるような言語
4.ボールペンを横にくわえて話すと、母音が聞き取りやすくなるような言語
(4)いつの時代も、親は子どもに成長してもらいたいと願っている。社会構造の変動が比較的少ない時代には、親が覚えている仕事のノウハウ(注1)や心構えを、そのまま子どもに伝えれば子どもは親の跡を継ぐことができた。かつては、世代が変わっても次の世代がおよそ同じ事をすることができるようにするための「①世代間の伝授(注2)」が行われてきた。
しかし、再生産(リプロダクション)を主目的として伝承(注3)を行い得た時代とは、現代は事情が異なる。情報革命を核とした世界的な社会構造変革の波の中で、親は子に、上の世代は下の世代に、②「何を伝承したらよいのか」がわかりにくくなってきている。 バプル(注4)期の社会的倫理(注5)規範の崩壊とその後のバプル崩壊による不況の長期化によって、大人たち自身が子どもたちに対して、「伝えるべきこと」や「鍛えるべきこと」に関して自信を失ってきている。
大人が確信を持って伝授?伝承すべきものを持たない社会は、当然不安定になる。たとえ子どもたちの世代が、それに反抗するにしても、そのような伝承する意志には意味 がある。世によく言われる子どもの問題の多くは、「子どもたちに何を伝えるべきなのか」について大人たちが確信や共通認識を持てなくなったことに起因(注6)している。
(斎藤孝「「できる人」はどこがちがうのか」筑摩書房による)
(注1)ノウハウ:やり方
(注2)伝授:伝えること
(注3)伝承:古くからの制度?風習などを受け継ぎ伝えること
(注4)バプル期:日本で土地や株の値段が急激に上昇した時期(1980年代後半)
(注5)倫理:行動規範としての善悪の基準
(注6)起因:それが原因になって、何かが起こること
問(1)  ① 「世代間の伝授」 とあるが、どのような伝授が行われていたか。
1.親は自分の仕事を自分がやってきたとおりに子どもに教えていた。
2.親は子どもが成長できるように自分より難しい仕事をさせていた。
3.親は社会構造の変動に合わせて、子どもに教える仕事の内容を変えていた。
4.親が仕事のしかたや心構えを直接教えなくても、子どもは同じことができた。
問(2)  ② 『何を伝承したらよいのか がわかりにくくなってきている」のはなぜか。
1.情報革命により、大人が自信を失うような情報しか得られなくなったため
2.バプルが崩壊し不況が続いて、どのようなものを生産しても売れないため
3.社会情勢の変化により、正しいと思われていた規範がそうでなくなったため
4.世界中の情報が簡単に得られるようになり、子どもの興味が親と反対になったため
問(3)  筆者は、最近の子どもの問題の原因は何だと考えているか。
1.子どもに成長してもらいたいと思う親が少なくなっていること
2.社会の変化により、大人が子どもに技術を伝える機会がなくなったこと
3.子どもが反抗するため、大人が何かを伝える気持ちをなくしてしまったこと
4.大人が子どもに何を伝えたらいいかわかちず、社会が不安定になっていること

 

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