第9回 【ぎょぉさん】
辞書には
『Ⅰ 〔形動〕
1 程度、数量のはなはだしいさま。*虎明本狂言?鍋八撥「ぎゃうさんなたかごゑしていふによって」*浮?人倫糸屑‐妾狂「澆山に見事な奥様や内方をもたれても」
2 行為や言葉などの大げさなさま。誇大。*日葡辞書「Gui?anni(ギョウサンニ)ユウ」*雑俳?川傍柳‐五「ぎゃうさんなものは傾城の他出なり」
Ⅱ 〔副〕
はなはだしく。はなはだ多く。*咄?軽口曲手鞠‐二「ぎゃうさんふるき下帯」 国語大辞典(新装版)小学館 1988』
と載っています。
「よーさん」と言う人もいます。この「国語大辞典(新装版)」というヤツは、簡単なことをよけいに難しく説明しているような気がしますが、要するに「たくさん」とか「いっぱい」ということです。
【例】
「ぎょぉさんあるやん」
「ぎょぉさん」は「たくさん」に置きかえられますが、「たくさん」は「ぎょぉさん」に置きかえられない場合があります。
充分だという意味で「もうたくさんだ」と言いますが「もうぎょぉさんや」とは言いません。