第四課 天気とわたしたちの生活
本文
晴れたり、曇ったり、雨が降ったり、雪が降ったり、風が吹いたり、天気はさまざまに変化します。この天気の変化は、わたしたちの生活に深い関係があります。
朝、学校へ行くとき、傘を持っていこうか、持っていくまいかと、空を見上げて考えたことはありませんか。遠足や運動会の前の日に、天気を心配して、てるてる坊主を作ったことはありませんか。
からりと晴れ上がった日には、わたしたちの気持ちもさわやかになります。じめじめした雨の日には、わたしたちの気持ちもめいりがちです。急に寒くなれば、風邪を引きやすく、暑さが続けば、胃腸を壊しやすくなります。天気は、わたしたちの気分や体の具合にも関係があるのです。
天気は、単に、わたしたちの普段の生活に関係があるだけではありません。世の中には、毎日の仕事をするために、いつも天気のことに気を配っていなくてはならない人たちがたくさんいます。
農家の人たちは、種まきをするのにも、肥料をやるのにも、天気のことを考えなければなりません。雨が多すぎれば、作物の成長が遅れるし、日照りが続けば枯れてしまいます。せっかく実った作物が、風水害に遭う心配もあります。
漁業に携わる人たちは、何よりも天気のことを心配します。雨や風が強くて海が荒れれば、港から船を出すことができません。風の吹き方によって、魚がたくさん取れたり、取れなかったりすることもあります。
会話
(一)
田中:こんにちは。
加藤:こんにちは。いい天気になりましたね。
田中:ええ。こんないい天気はめったにありませんね。
加藤:国に帰った鈴木さんはうれしいでしょうね。
田中:ええ。国へ帰るのは一年ぶりだと言っていましたから、きっと喜んでいるでしょうね。
加藤:でも、昨日は気の毒でしたね。あんなあらしの中を、大きな荷物を持って。
田中:あの荷物は重かったでしょうね。
加藤:お盆なので電車が込んで、たいへんだったでしょう。
田中:今、どの辺でしょうか。
加藤:きっと、もうおうちに着いたでしょう。
田中:お墓参りに行っているでしょうか。
加藤:まだでしょう。たぶんお土産でも広げているでしょう。
田中:明日は山に登ると言っていましたね。天気はどうでしょう。
加藤:そうですね。ちょっと天気予報を聞いてみましょう。
(二)
武 :良子さん、近頃は忙しいですか。
良子:いいえ、別に忙しくありませんけど。
武 :じゃ、あした、ドライブに行きませんか。
良子:わあ、いいですね。どこへ?
武 :良子さんの好きな所へ行きましょう。
良子:じゃあ…、そうですね…、海を見に行きませんか。
武 :海ですか。じゃあ、江の島はどうですか。
良子:ええ、いいですね。あのう、お天気はどうでしょうか。
武 :天気予報によると、あしたは晴れときどき曇りだそうですよ。
良子:じゃあ、大丈夫ですね。
武 :たぶん、雨は降らないだろうと思いますよ。あのう、良子さんの弟さんも一緒にどうですか。
良子:弟は友達と野球を見に行くと言っていましたから行かないだろうと思いますよ。
武 :それは残念ですね。
良子:ええ。弟は、またこの次、誘ってください。
武 :じゃあ、あしたは十時ごろ迎えに行きます。
良子:はい。じゃ、お弁当を作って持っています。
応用文
天気予報
(一)
みなさん、こんばんは
今日は全国的に蒸し暑い一日でした。沖縄は今日から梅雨に入りました。
では、明日の全国の空模様です。沖縄、九州地方は雨でしょう。中国、四国、近畿、そして中部地方は午前中は晴れますが、午後からは雨でしょう。関東、東北地方は晴れでしょう。北海道は曇りでしょう。
次に、明日の関東地方のお天気です。南部では夕方少し小雨が降るでしょう。雨の降る確率は、神奈川、東京、千葉では一〇パーセント、埼玉、栃木、茨城、群馬では〇パーセントです。日中の最高気温は千葉では二八度、神奈川、埼玉では二七度、東京でも二七度ぐらいでしょう。最低気温は群馬、栃木では一八度、そのほかの地域は大体一九度から二二度ぐらいでしょう。関東各地は明日も一日中暑いでしょう。
(二)
北海道地方。今日は北のち南の風、晴れでしょう。あすは南の風、晴れときどき曇りで、朝晩は涼しいでしょう。
関東地方、今日は南または南西の風、晴れのち曇りの大気でしょう。あすは南の風、だいたい晴れで、蒸し暑いでしょう。
四国地方。今日は北または北東の風、晴れたり曇ったりで、夕方一時小雨が降るでしょう。あすは南よりの風、曇りで、晩にはにわか雨があるでしょう。
九州地方。今日は南の風がやや強く、曇りがちですが、おそくなって雨が降ったりやんだりするでしょう。あすは南よりの風、朝のうちは雨が残りますが、日中は晴れて、かなり暑くなるでしょう。
ファンクション用語
注意する
A もしもし、ちょっと。
B 何ですか。
A ここは危ないですから近づかないようにしてください。
B はい。
A 気をつけないとけがしますよ。今後、忘れないように注意してください。
B はい、わかりました。
単語
曇る(くもる)(自五)② 阴天,忧郁不乐
風(かぜ)(名)〇 风
吹く(ふく)(自五)② 吹
様様(さまざま)(形動)①② 各种各样
深い(ふかい)(形)② 深的
傘(かさ)(名)① 伞
見上げる(みあげる)(他一)〇 仰视
遠足(えんそく)(名)〇 郊游
照照坊主(てるてるぼうず)(名)⑤ 扫晴娘
からりと(副)②③ 完全改变状
晴れ上がる(はれあがる)(自五)④〇 放晴
爽やか(さわやか)(形動)② 爽朗
じめじめ(副 自サ)① 潮湿,阴郁
滅入る(めいる)(自五)② 郁闷,忧郁
胃腸(いちょう)(名)〇 肠胃
単に(たんに)(副)① 仅,只,单
気を配る(きをくばる)(組) 留神
農家(のうか)(名)① 农家
種まき(たねまき)(名 自サ)② 播种
肥料(ひりょう)(名)① 肥料
作物(さくもつ)(名)② 作物
成長(せいちょう)(名 自サ)〇 成长
日照り(ひでり)(名)〇③ 干旱
枯れる(かれる)(自一)〇 枯萎
実る(みのる)(自五)①〇 结果实,成熟
風水害(ふうすいがい)(名)③ 风灾,水灾
遭う(あう)(自五)① 遭遇,碰到
漁業(ぎょぎょう)(名)① 渔业
携わる(たずさわる)(自五)④〇 参与,从事
荒れる(あれる)(自一)〇 闹(天气),(波涛)汹涌
港(みなと)(名)〇 港口
滅多に(めったに)(副)① 不常
あんな(連体)〇 那样的
嵐(あらし)(名)① 暴风雨,风暴
辺(へん)(名)〇 一带,附近
墓参り(はかまいり)(名 自サ)③ 扫墓
武(たけし)(専)① (男名)
江の島(えのしま)(専)〇④ (地名)
次(つぎ)(名)② 下次,其次
沖縄(おきなわ)(専)〇 (地名)
梅雨(つゆ)(名)〇 梅雨
空模様(そらもよう)(名)③ 天空的样子
中国(ちゅうごく)(専)① (地名)
近畿(きんき)(専)① (地名)
中部(ちゅうぶ)(名 専)① (地名)
関東(かんとう)(専)① (地名)
東北(とうほく)(名 専)〇 (地名)
南部(なんぶ)(名)① 南部
小雨(こさめ)(名)〇 小雨
確率(かくりつ)(名)〇 概率
神奈川(かながわ)(専)② (日本县名)
千葉(ちば)(専)① (日本县名)
埼玉(さいたま)(専)① (日本县名)
栃木(とちぎ)(専)① (日本县名)
茨城(いばらき)(専)② (日本县名)
群馬(ぐんま)(専)① (日本县名)
日中(にっちゅう)(名)〇 白天
最高(さいこう)(名)〇 最高
最低(さいてい)(名)〇 最低
各地(かくち)(名)① 各地
後(のち)(名)〇② 之后
朝晩(あさばん)(名)① 早晚
一時(いちじ)(名)② 一段时间,一时,有时
より(接尾) 偏,靠
にわか雨(にわかあめ)(名)④③ 骤雨,阵雨
がち(接尾) 每每,常常
(感谢 xzbaszy 输入课文和单词)
一、…ろ(よう)か、…まいか(本文)
朝、学校へ行くとき、傘を持っていこうか、持って行くまいかと、空を見上げて考えたことはありますか。
「まい」表示否定推量的助动词。一般用于口语。
动词终止型+「まい」,非五段动词可以用未然型+「まい」。
この様子では明日も晴れまい。
照这个样子,明天恐怕也不会晴天。
彼はたぶん承知するまい。
他大概不会答应。
これからは映画を見まいと思った。
今后我想不看电影了。
「…ろ(よう)か、…まいか…」是惯用句型,表示要还是不要。
今晩、映画を見ようか、見まいかと迷いました。
今晚我犹豫着要不要去看电影。
話そうか話すまいか、一晩考えました。
说还是不说,想了一个晚上。
二、…がち(本文)
じめじめした雨の日には、わたしたちの気持ちもめいりがちです。
接在名词或动词连用型后面构成复合形容动词。表示容易,常常,大部分是。一般用于消极场合。
彼女は子供のときから病気がちでした。
她从孩子时就常常生病。
最近バスは遅れがちです。
最近公交车常常晚点。
三、単に…だけ(ばかり)(本文)
天気は、単にわたしたちの普段の生活に関係があるだけではありません。
表示仅仅,只。常用于书面语。
私は単に自分の考えを言っただけです。
我只说了自己的想法。
彼は日本で単に日本語を習っただけでなく、日本の社会と経済についても勉強しました。
他在日本不只是学了日语,还学了有关日本的社会和经济。
四、「気分」と「気持ち」(本文)
天気はわたしたちの気分や体の具合にも関係があるのです。
からりと晴れ上がった日には、わたしたちの気持ちもさわやかになります。
「気分」往往表示抽象的精神状态。「気持ち」更强调给主体带来心情的对象或情景。此外,「気持ち」可以泛指人的情绪,感觉等具体内容。
这里引用cage0576老师给出的总结:
(1)在表示心情、情绪的时候,两者都可以用:
風呂に入ると気持ち(○気分)がいい。
一洗澡就觉得舒服。
(2)気持ち可以表示思想、感情等意思,而気分没有这个意思;
学生の気持ち(×気分)がよく分からないと、立派な先生になれない。
不很好地了解学生的思想,就不能成为优秀的教师。
(3)気持ち可以表示决心、意志等积极情感,而気分没有这种用法;
何とおっしゃっても、私どもの気持ち(×気分)はもう決まっている。
不管您怎么说,我们的决心已定。
(4)一般来讲,気持ち表示通过感觉器官接触外界事物而产生的感觉、情绪或情感,而気分则表示自生理上、身体上的感觉。
この椅子は固くて、気持ち(×気分)が悪い。
这椅子太硬,坐起来不舒服。
頭が痛くて、勉強する気分(×気持ち)になれない。
头疼,没心思学习。
(5)気分有可以表达“气氛”的意思,気持ち没有这种用法。
この写真には、お祭りの気分(×気持ち)がよく出ている。
这幅照片充分表现出节日的气氛。
五、めったに…ない(会話)
こんないい天気はめったにありません。
表示不常……,很少……。
私は小さい時から体が丈夫です。病気のために学校を休んだことはめったにありません。
我从小身体就结实。很少因病向学校请假。
こんなすばらしい試合はめったに見られませんね。
这么精彩的比赛很少能看到。
六、…中を(会話)
あんなあらしの中を、大きな荷物を持って……
表示动作进行时的情况。这里「を」表示动作经过的地点,引申为贯穿于动作的进程。
雪の中を歩いて帰ります。
冒着雪步行回家。
お忙しい中を来ていただいて恐れ入ります。
请您从百忙中来真不好意思。
七、別に…ない(会話)
別に忙しくありません。
表示并没有什么特别值得一提的事。
別に苦しそうな様子はありませんでした。
并没有痛苦的样子。
味はまあまあで、別においしいものと言えない。
味道一般,谈不上好吃。
八、より(応用文)
あすは南よりの風、曇りで、晩にはにわか雨があるでしょう。
接在方向、方位、场所、性格、立场等名词后面,表示偏……,靠近……。
海岸よりのところに別荘がありますから、毎年、夏はそこで過ごします。
靠海的地方有幢别墅,每年夏天在那儿过。
川よりの細い道をまっすぐ行くと、小さいスーパーがあります。
靠近河的小路一直走,有家小超市。
九、一時(応用文)
夕方一時小雨が降るでしょう。
(1)表示短时间
この問題は一時お預けにして、別の機会にもう一度話し合いましょう。
这个问题先放一下,找个机会再谈吧。
それは一時のことと思いますから、ご心配は要りません。
我想那是一时的事,所以您不用担心。
(2)表示有一个时期。
学生のころ、一時、家庭教師のアルバイトをしたことがあります。
做学生的时候,我曾做了一段时间的家庭教师。
一時は大変でしたが、今はもうだいぶ慣れました。
一段时间很够呛,现在已经基本上习惯了。
(3)表示在短暂的时间之内。
単語は一時にそうたくさんは覚えられません。
单词是一下子不能记住那么多的。
あれもこれも一時にやろうとしても無理です。
一下子这也干那也干是不行的。