温暖化対策を話し合う国連の会議、COP16が、日本時間の30日未明、メキシコで開幕します。先進国だけに温室効果ガスの削減を義務づけた京都議定書の期限が2年後に迫るなか、新興国などを含めた新たな国際ルールをめぐる議論がどこまで進むかが焦点です。
温暖化対策を話し合うCOP16は、およそ190の国と地域が参加して、メキシコの都市、カンクンで、日本時間の30日の未明から開かれます。開会を前に、会場には各国の交渉担当者らが訪れ、打ち合わせなどを行っています。現在の温暖化対策の国際ルールに当たる京都議定書は、2012年を期限に先進国だけに温室効果ガスの削減を義務づけていて、COP16では2013年以降の新たな枠組みが話し合われます。これまでの議論では、日本など先進国は、経済発展を続ける中国などの新興国にも削減の義務を求める一方、新興国や途上国は、今の温暖化を招いた先進国がより高い削減目標を定めるべきだとして対立が続いています。京都議定書の期限が2年後に切れるのを前に、途上国などからは、議定書を継続して先進国が引き続き削減義務を負うよう求める声が強まっていて、2週間の会議で新たな国際ルールをめぐる議論がどこまで進むかが焦点です。