冬場に多いノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の関東地方1都6県の患者数は、今月21日までの1週間で前の週より増え、医療機関では、感染性胃腸炎の流行が例年より早く始まったとみて、注意を呼びかけています。
NHKが関東地方の1都6県を通じてまとめた、各地の小児科から報告される感染性胃腸炎の1施設当たりの患者数は、今月21日までの1週間で、▽東京都が12.83人、▽神奈川県が13.62人、▽埼玉県が13.25人、▽千葉県が10.1人、▽茨城県が5.23人、▽栃木県が6.08人、▽群馬県が14.44人で、前の週より1.4倍から2倍以上に増えています。このうち、東京・杉並区にある病院の小児科では、診療開始の午前9時から、下痢やおう吐の症状を訴える子どもを連れた保護者が相次いで訪れました。この時期の感染性胃腸炎の大半はノロウイルスが原因で、乳幼児やお年寄りでは脱水症状が進んで重症化することもあるということで、医師は、おう吐が収まってからこまめに水分を補給することなどを指示していました。小学校2年生の男の子の母親は「きのうからおう吐を繰り返していたので病院に来ました。この子の姉のクラスでも感染性胃腸炎がはやっていて、気をつけたいと思います」と話していました。この病院の粂川好男医師は「感染性胃腸炎の患者は、例年は12月に入って増えてくるが、ことしは今月に入ってから徐々に増えており、流行が早く始まったと感じている。予防のため、手洗いとうがいを徹底してほしい」と呼びかけています。