携帯電話のゲーム市場が急成長するなか、人気ゲームサイト「モバゲータウン」を運営する会社が、ゲームの制作会社に対して他社にゲームを納入しないよう要求していた疑いがあるとして、公正取引委員会は、独占禁止法違反の疑いで本社を立ち入り検査しています。
立ち入り検査を受けているのは、携帯電話の人気ゲームサイト「モバゲータウン」を運営する東京?渋谷区の「ディー?エヌ?エー」です。関係者によりますと、ディー?エヌ?エーは、取り引き先のゲームの制作会社に対して、競合する他の会社には納入しないよう不当に要求していた疑いがあるということです。ゲームの制作会社の売り上げは、ゲームの利用頻度に応じて増える仕組みで、ディー?エヌ?エーは「競合相手に納入したらサイト上でゲームを表示しない」などと伝えていたということです。公正取引委員会は、こうした行為は不当な条件を付けて取り引きを制限することを禁じた独占禁止法に違反する疑いがあると判断しました。総務省によりますと、携帯電話のゲームなどに登場するキャラクターの洋服や武器などの売り上げは、去年1年間で440億円余りに上り、市場規模は3年でおよそ90倍に急成長しているということです。今回の問題の背景として、関係者は、人気ゲームを自社のサイトに限定することで、業界で優位に立とうとするねらいがあるのではないかと指摘しています。ディー?エヌ?エーは「立ち入り検査を受けているのは事実だが、調査中で詳細が分からないのでコメントできない」と話しています。