核開発問題を巡ってイランと国際社会との対立が続くなか、イランのアフマディネジャド大統領が、モッタキ外相の解任を発表し、外交政策に大統領の強硬姿勢を反映させるための対応ではないかという見方が出ています。
イランのアフマディネジャド大統領は13日、モッタキ外相の職を解き、サレヒ副大統領に外相職を暫定的に兼務させるという人事を発表しました。解任の理由は明らかにされていませんが、モッタキ外相はアフリカのセネガルを訪問中で、イランのメディアは一斉に突然の解任だったと伝えています。メディアの一部はことし8月、アフマディネジャド大統領が外交活動を担当する6人の特別代表を任命してモッタキ外相が反発したことや、外相が大統領の政敵であるラリジャニ国会議長と関係が深いなど両者に確執があったことを伝えています。また、核開発問題で国際社会との対立が続くなか、大統領の考え方により近い人物を外相に任命し、強硬姿勢を外交政策に反映させるための対応ではないかという見方が出ています。モッタキ外相は、1990年代に駐日大使を務め、知日派としても知られており、今月9日には訪問先のインドネシアで前原外務大臣と会談したばかりでした。