アメリカ政府は、ことし行われた国勢調査の結果を発表し、アメリカの人口が10年前に比べて西部や南部を中心に9.7%増え、3億人を超えたことが分かりました。
アメリカ商務省は、21日、10年に1度行われる国勢調査の結果を発表しました。それによりますと、アメリカのことし4月1日現在の人口は、前回10年前の調査より9.7%増えて3億875万人に達していることが分かりました。アメリカ政府は、すでに4年前に推計値として人口が3億人を突破したとみられると発表していましたが、調査で確認されたのは初めてです。増加率が最も高かったのは、西部ネバダ州の35.1%、次いで西部アリゾナ州の24.6%、南部テキサス州の20.6%などで、西部や南部を中心に人口が増える傾向が見られます。これに対し、全米50州のうち唯一人口が減少したのは、中西部ミシガン州だけで、マイナス0.6%でした。人口に占めるそれぞれの人種の割合などは来年2月以降に発表されますが、専門家は、メキシコ国境に近い地域で人口の増加が顕著であることから、中南米からの移民の流入が増加の要因の1つとみられると指摘しています。