イスラム武装勢力が関与しているとみられるテロが相次いでいるタイ南部で、19日夜、軍の施設が武装した複数の男たちに襲われ、10人が死傷しました。
タイ南部のナラティワート県で、19日夜、武装した複数の男たちが軍の施設に押し入り、銃を乱射しました。タイの治安当局によりますと、施設内には当時およそ80人の軍関係者がいて、銃撃により、これまでに4人が死亡、6人が重体となっています。武装した男たちは、施設内にあった軍の武器の一部を奪ったうえで施設に放火し、逃走したということです。ナラティワートを含むタイ南部の3つの県は、住民の8割以上がイスラム教徒で、国民の大多数が仏教徒であるタイからの独立を求めて政府や軍の施設への襲撃が相次いでいます。このため、治安当局では、イスラム武装勢力が武器を盗む目的で施設に入り犯行に及んだのではないかとみて調べています。この地域では、イスラム武装勢力が関与したとみられるテロなどにより、この5年間で4000人以上が死亡し、けが人も7000人を超えています。