女性の地位向上に集中的に取り組むため新たに発足した国連の機関「UNウィメン」の初めての執行理事会が開かれ、女性に対する暴力の根絶や女性の貧困問題の改善などに重点的に取り組んでいくことになりました。
UNウィメンは、これまで女性の地位向上の問題を別々に扱ってきた国連の4つの機関が統合して新たに発足したものです。ニューヨークの国連本部では24日、UNウィメンの今後の運営方針を話し合うため、41か国による初めての執行理事会が開かれました。この中で、UNウィメンの事務局長に就任した南米チリのバチェレ前大統領は「私たちは野心的な目標を持ちながらも、目に見える成果を出すため、取り組む課題を絞る必要がある」と述べました。そのうえで、女性に対する暴力の根絶や女性の貧困問題の改善、それに紛争地での女性の保護など、5つの項目について重点的に取り組んでいく考えを示しました。これに加えてバチェレ事務局長は、エイズの感染防止や妊産婦の健康の改善などにも力を入れることが重要だという認識を示し、日本やアメリカなど各国の代表からは、運営方針を支持するとともに、今後の取り組みに期待する意見が相次ぎました。