エジプト情勢の緊迫化を受けて、アメリカのァ⌒マ大統領は緊急の演説を行い、エジプトのムバラク大統領に対し、国民が求める政治?経済改革を実行するよう強く要求する一方で、反政府デモの参加者に対しては冷静な行動を呼びかけました。
ァ⌒マ大統領は、28日、エジプトのムバラク大統領と、抗議デモが拡大して以降、初めて電話で会談したあと、ホワイトハウスで緊急の演説を行いました。この中でァ⌒マ大統領は、「先ほどムバラク大統領には、テレビ演説の約束がことばだけで終わらぬよう着実に実行に移す責任があると伝えた」と述べるとともに、「エジプトの人々の求めに応じた政治、社会、経済改革が必要であることは明らかだ」と述べて、ムバラク大統領に対し、改革を強く要求しました。さらに、言論の自由を尊重すべきだと強調して、エジプト政府にインターネットや携帯電話に対する妨害をやめるよう訴えました。その一方で、反政府デモの参加者に対しては「自分たちの主張は平和的に表現すべきであり、暴力は改革につながらない」と述べ、冷静な行動を求めました。アメリカにとってエジプトは、中東和平の推進など、中東政策を長年支えてきた重要な同盟国であるだけに、ァ⌒マ大統領としては、これ以上、事態が混乱しないようエジプト国内の問題にかなり踏み込んだ異例の演説を行う形となりました。