深刻な状態が続いている福島第一原子力発電所で、29日午前11時50分、4号機の中央制御室の照明が点灯し、復旧に向けた作業環境が一つ改善されました。
福島第一原子力発電所では、外部からの電源を復旧させる作業が進められていて、今月22日に3号機、24日に1号機、26日に2号機で中央制御室の照明が、それぞれ点灯しています。東京電力では、残る4号機について復旧作業を進めていましたが、29日午前11時50分に中央制御室の照明が点灯したということです。これで、震災直後からディーゼル発電機を使って中央制御室の照明を点灯させている5号機と6号機も併せると、1号機から6号機まですべての中央制御室の照明が点灯したことになります。福島第一原発では、高い放射線量の中、作業員が暗い建物内で懐中電灯などを使って原子炉の圧力や温度の確認などを続けていますが、29日の照明の点灯により、こうした作業環境が一つ改善されたことになります。また、東京電力は、外部からの電源を使った計測機器の復旧を進めているほか、作業員が通信手段にしているPHSを、29日にも1号機で使えるように作業を急いでいるということです。